桜も咲き始めた昨今。

最近仕事がハードな日々が続いたのですが、今日はなぜか物量が少なく早く上がれたので、帰って部屋でいつもの音楽鑑賞タイムです。

 

今日チョイスした1枚は、久々のブリティッシュ・ビートグループから。

ザ・ゾンビーズというバンドの1965年のファーストアルバムに、EPをプラスしたCD、BIGIN HERE+です。

 

ザ・ゾンビーズというバンド、みなさまはご承知でしょうか?

まあ簡単に言うと、60年代、いわゆるビートルズ時代のイギリスのビートバンドです。

個人的にはビートルズ、ストーンズ、キンクス、ザ・フー、ヤードバーズ、ホリーズあたりを聴いた次くらいに聴くべきブリティッシュ・ビートバンドという感じではないでしょうか。

 

彼らが、この後のサイケ時代の1968年に出した、メランコリックな「オデッセイ&オラクル」という作品があるのですが、これが異様に評論家ウケが良く、絶対聴くべきロック名盤なんちゃら~に必ずエントリーされます。

勿論、それもいいんですが、それ以前の普通のUKビートロック時代のサウンドが、個人的にはおすすめしたい。

 

この時代のブリティッシュビートらしく、ブラックミュージックの影響が感じられるビートナンバーが多いんですが、ギタリストではなく、キーボードプレイヤーの「ロッド・アージェント」がリーダー兼、メインコンポーザーのバンドなので、ギターバンドのビートルズやストーンズとは少し違った、ジャジーな雰囲気があったりするバンドです。

ボーカルの「コリン・ブランストーン」のどこか物憂げなボーカルが、そうした雰囲気にマッチしているというか、とても味わい深く、特別な空気を醸し出している感じがあるんですよね。

彼はそのアンニュイな歌い方を生かした、これまた妙に評論家ウケばかりいい、ソロアルバムを後に出していたりしますが。

 

 

初期ゾンビーズ最大のヒット?Time of The Season 邦題「二人のシーズン」

ムーディーでサイケな雰囲気の、あまり他のビートバンドにはない妖しい感じがいいです。

ノリノリPOPな歌が好きな方は少し戸惑う雰囲気かもしれないですが。  

 

 

こちらも代表曲、Shes Not There

コリンの艶のあるボーカルを生かした、同じくムーディな雰囲気で始まり、サビでPOPに盛り上がる、ゾンビーズらしい曲です。

 

 

ジャニスでも有名な定番曲サマータイムの彼らバージョンも入っています。

魂を削るブルージーなジャニスバージョンとは違い、やはりコリンの物憂げな声に合ったジャジーな雰囲気になっています。

そうした解釈の違いを聴き比べるのも面白いかもしれません。

 

 

 

同じく初期の代表曲で、ボーナストラックに入っている「テル・ハーノー」

これまたジャジーな雰囲気というか、やはりブリティッシュ・ビートっぽくない洒落た雰囲気で始まりますが、上記の曲たちと共通する、非常に魅力的なメロとアレンジで、ロッド・アージェントはホント、音楽知識豊富な天才だって思います。

サビの「ノーノーノー」も頭を巡って離れないくらい、妙に病みつきになるメロディーだ。

こういう、ビートがあるのに静かな、ジャジーな曲って、最近のバンド・・・特に日本のロックバンドはまずやりませんよね?(出来ない?)

 

 

物憂げな曲ばかり紹介するのも何なので、イキのいい曲、Sticks And Stones

いかにも60年代のブリティッシュ・ビートを感じるナンバーですが、しかしメンバーのオリジナルではなく、レイ・チャールズのバージョンが有名なカヴァー曲です。

 

とまあ、やはりわたしの洋楽原点だけあって(・・・っつても、わたしはビートルズ世代とかではなく、その子供くらいの年齢です)、ブリティッシュ・ビートはこうしてたまに聴くと、やはりいいもんですね。