最低ヒエラルキーなくせに、人一倍コキ使われる職場で日々疲弊。

その割には趣味も多いので、なかなか最近は音楽三昧できない日が続いています。

寝る前に軽くボサノヴァを聴くくらいの日々。

そんな今日は久々に一日音楽三昧です。

 

ところで、先日ネットをみていたら、偉大なアーティストの出さなければ良かった、汚点アルバムみたいな記事がありました。

そこで紹介されていた作品に幾つか気になるものがありまして、今日はその中の一つに挙げられていた、確かに影が薄いC.C.R.の1972年のラストアルバム、「マルディ・グラ」をチョイスしてみました。

 

この作品、なんとトータル28分という、よく言えばコンパクト、悪く言えばやる気ないみたいな極端に短い作品です。

メンバーも、ギタリストだったジョンフォガティの兄、トムフォガティが脱退してしまっていて、3人編成での布陣です。

 

ほぼ独占主役と言っていいソングライター兼ギターボーカルのジョン・フォガティ作品が10曲中なんとわずか3曲しかないという、これまでならまずあり得ない、まさに最後の打ち上げに相応しいみたいな、色んな意味で全盛期の以前とは違う作品だ。(でも音楽性は全くと言っていいほどかつてと変化がないです。)

 

そのフォガティの3曲以外の曲なんですが、一曲カバー曲があるほかは他のメンバーの作品になっています。

この2人のメンバー作品はまあ、わたしの主観も入るかとは思いますが、可もなく不可もなく、まあまあな曲群といったところでしょうか。

特にベースのスチュ・クックの曲は、ただのよくありそうなカントリーとか、特になんてことないフォークロックみたいな感じで、2分くらいと短い曲だから聴けるようなものの、身もふたもない言い方をしてしまうと、特段才能は感じませんね。(偉そうな言い方ですみません)

 

 

ドラムのダグ・クリフォードの書いた、楽しいスワンプロック風のこの曲だけが、唯一まあ聴けるかな…という感じ。

 

 

オールディーズ?カントリーのカヴァー?、ハロー・メリー・ルー。

これは名曲のカヴァーなので悪いわけないです。

アルバム唯一のカヴァー曲ですが、CCRサウンド以外の何物でもない音になってます。

 

とまあ、そうしたこれまでにないくらいに地味で、セールスポイントがない反面、本来の主役、フォガティの書いたわずかな作品が、全盛期に劣らぬくらいの素晴らしさを発揮しているところがまたタチが悪い。

ベスト盤で聴いても、この作品からチョイスされているフォガティ作品の、「Someday Never Comes」は、「雨を見たかい」とか「プラウド・メアリー」なんかの超有名曲と一緒になっていても、霞むどころか、頭一つ抜けてるくらいいいと感じるほどです。 

 

 

全盛期に負けない素晴らしい名曲だと思う「Someday Never Comes」

簡潔なPOPですが、アメリカらしい夕日の似合いそうな哀愁の雰囲気が特にいい。

 

まあでも、この曲はベスト盤に大抵収録されていますので、全盛期の作品とベストがあれば、このマルティ・グラというアルバムは、確かにわざわざ改めて買うほどでもない作品かな・・・とは思う。

でも出さなければ良かった失敗作・・・というほど酷く恥ずかしい作品では全くないし、アメリカンロック好きが何も知らずに聴いたら多分、「それほど悪くない作品だ。ウエストコーストB級アーティストだったら当たり前にこのクオリティーはある。」と感じると思います。

 

というわけで、お勧めしているわけでもなく、感動を分かち合うでもなく、なんだかよくわからない記事になりましたが、とにかくSomeday Never Comesはかなりお勧めの聴くべきアメリカンロックの名曲だということです。