明日から怒涛の連続勤務のため、今日は一日まったり音楽鑑賞。

今朝、電話で私の好きな元アマチュア・ミュージシャン仲間の方と、ジャニスの話になったので、久々にジャニス三昧してみようかな、ということでチョイスしたのが、かのジャニス・ジョプリンです。

 

わたしはジャニスの初期、ビッグブラザー&ホールディング・カンパニーというバンドの一員だった、粗削りなギターサウンドをバックに魂の叫びを爆発させてる時代が好きなんですが、今日はそんなジャニス・・・というか、ビッグブラザーの、どうもあんまり話題に上がらない、ファーストアルバム、邦題「ジャニス・ジョプリン・ファーストレコーディング」を取り上げます。

 

 

ライブ盤などに、結構な確率で入っているBye Bye Baby

マイナーなアルバムですが、知らない曲ばっかりというわけではなく、こうした有名曲も入っています。

 

 

 

Down on me

この曲も、ライブのオープニングなどによくやっていて、有名曲ですよね。

これはそのオリジナルですが、ファズギターが暴れるライブヴァージョンと比べると、おとなしい演奏です。

 

とまあ、この作品、原題がBig Brother & The Holding Company Featuring Janis Joplinと、そのまんまですが、1967年に出た作品のようです。

出た当時は確かまだジャニスの存在はあまり知られておらず、このアルバムも全く売れなかったらしい。

 

しかし、ジャニスがカリスマ化した後も、「チープスリル」や「パール」といったアルバムは、ロック好きなら誰でも知っている感じになっていますが、この作品のことはあんまり聞きません。

理由は、聴けばなんとなくわかる気がします。

 

まず、あくまでバンドのアルバムなので、当時のヒッピー風と言うのか・・・、フロントマンみんながわちゃわちゃとボーカルをとるスタイルなので、ジャニスがメインで歌っている、彼女が完全に主役な曲が少ないです。(上に紹介した2曲くらいじゃないかなぁ。)

 

それと、チープスリルや、後のライブで聴ける、爆発するファズギターみたいなのがなく、あくまでクリーンなギターで、これがあのライブで、後に狂気を感じさせるパフォーマンスをしたバンドか?と思えるほど、穏やかなおとなしい演奏をしています。

ヘヴィーな曲が少なくホノボノしているので、若い頃はこの作品を私自身も物足りなく感じていましたが、歳を重ねた今はこれが一番心地よかった。

 

 

思わずズッこけそうになる、アイドルPOPみたいなCaterpillar

まあ、ブルージーな曲もあり、こんなのばっかり・・・ということもないんですが、後のジャニスではあまりなさそうな曲が多い感じがします。

 

でもこのアルバムを聴いていて伝わってくるのが、メンバーと非常に楽しそうに歌い、コーラスをするジャニスです。

ジャニスにこんなヘタクソバンドはもったいないと、業界が動いて後に凄腕スタジオミュージシャンたちを集め、ジャニスはスター、カリスマ化しますが、本人はこの頃の、下手で売れなくても仲間と楽しく歌えた、ビッグブラザー時代が好きだったんじゃないかなって、知人と電話で話しました。

あそこまで注目され、売れてなかったら、もしかしてジャニスは死んでなかったかもしれない・・・、まあ、無名のままわたしも皆さんも知らずに、静かに亡くなってたかもしれないですが。

 

ちなみにジャニスは、この後、このバンドで出た「モンタレー・POPフェスティヴァル」で一躍有名になります。

わたしモンタレーの4枚組CDも3枚組DVDも持っていて、ウッドストックは好きじゃないけれど、モンタレーは凄く好きです。

 

このモンタレーのハイライトは、確かに、間違いなく、ジャニスの歌う「ボールド・アンド・チェイン」です。

あれを初めて聴いたとき、唖然というか、魂が震えました。

完全ノックアウト!

歌を聴いてそういう衝撃を受けたのは、後にも先にもこの「ボールド・アンド・チェイン」だけで、後世のわたしがそうなんだから、当時実際聴いていた人の衝撃は凄かったと思います。

 

若い頃は、ジャニス、ジミヘン、ジムモリソン、ブライアンジョーンズときたら、次は「俺だろ!」なんて思っていましたが、今は心底、自分って凡人だなってわかっていますよ笑

 

ちなみに、このビッグブラザー~というバンドは確か今もやってるんじゃなかったかな。