年明け最初の連休も終わり、憂鬱な労働の日々がやってきました。
おまけに、最悪なことに冷たい冬の雨ときた。
そんな、散々な初日が終わり、冷えた疲れた体と心にぴったりな、今日のお休み前のこの1枚!
ということで、北アイルランドが生んだ、味わいのシンガー、ヴァン・モリソンをチョイスしました。
彼の1970年の、3枚目の作品でムーンダンス。
Moondance
タイトル曲で、ジャズボーカル曲みたいな、アルバムの中では異色なナンバー。
でも渋くて沁みる大好きな曲です。
このヴァン・モリソンという方、古い年輩のロックファンには当然でしょうが、ご存じでしょうか?
ジム・モリソンではないですよ!
ビートバンド創世記のイギリスで、北アイルランドから出てきた「ゼム」というバンドを率いて活躍した、ボーカリストです。
ゼムは初期ストーンズ系というか、ブルースをルーツにしたようなビートロックをやっていたのですが、ソロになってからは、アメリカナイズされた、レイドバック音楽をやっています。
このアルバムもそうですが、ザ・バンドの音楽や雰囲気と似ていて、多分ザ・バンドや70年代のディランやクラプトン、レオン・ラッセルあたりが好きな人は、ほぼほぼこの人のファンなんじゃないかと思われる。
まあ、簡単に言えばそういう音楽が詰まった、ホッと落ち着きたい時にまさにピッタリな音楽です。
でも、そういうのどかな癒しロック系サウンドだけれど、ワイルドなブルース的ビートロックで吠えたボーカリストですから、ザ・バンドなんかに比べると歌にパンチがある感じで、ボワーんと聴いていると、たまに喝を入れられたかのようにハッとする時があります。
まさに、ザ・バンドがやりそうなCaravan
Brand New Day
これなんかも、いかにも、あの時代の哀愁漂う、聴かせるザ・アメリカンロックという感じのカントリーバラードで、やはりザ・バンドの曲と言っても通じそうな気がします。
ラストはこれまでとまた雰囲気が変わり、軽快で楽しい雰囲気のGlad Tidings
こういうささやかなパーティーと言った感じの曲は、ザ・バンドはやらなそうな感じがしますね。
ちなみにこのヴァン・モリソン、ひとつ前の「アストラル・ウィークス」という作品の方が評価が高いのかな?
でもわたしはそれより、この「ムーンダンス」が好きですね。
というわけで、仕事に疲れた夜など、心地よく癒してくれるアルバムで、疲れている方に特にお勧めの1枚です。