いよいよ今年も大詰めです!
というわけで、年末年始の連勤、最後の帰宅後、本年最後にチョイスしたCDは、多分ご紹介するのは2度目の10cc!
もうここ数年は、スティリー・ダンか、この10ccが好きすぎて、マイ・フェイバリットという感じ。
ホント、何か悩んだらこればっかりというくらい、今のわたしには心地よいサウンドです。
というわけで、彼らの5作目になる1977年の作品、Deceptive Bendsをトレイに載せました。
この作品、日本のタイトルは「愛ゆえに」となっている。
ちなみに、わたしは10ccに関しては、この作品と、以前ご紹介したひとつ前の作品、How Dare You!(びっくり電話) の2枚が最高傑作ではないかと思っています。
彼らの、ここ日本でも超有名な名曲、「 I'm Not in Love 」というのがありますが、これはさらにもうひとつ前の作品に入っていて、この2作には入ってないのですが、アルバムとしてはやはりこの2枚がベストです。
しかし、この2作品はバンドの状況が大きく違っている2枚で、今回ご紹介のDeceptive Bendsには、バンドの半分の2人、ゴドレイ&クレームが脱退しており、参加していません。
この抜けた2人は、おかしな楽器を開発したり、映像に入れこんで後の80年代MTVブーム時に、話題性のあるPVを沢山監督したりするなど、風変りかつクリエイティブなイメージがあり、一方残った、この作品を作った2人は、バンド以前は有名作曲家だったグラハム・グルードマンの印象から、わたしはストレートでPOPな人たちというイメージを持っています。
しかし、アバンギャルドなイメージの2人が脱退して出したこのアルバムが、今までと違って毒の抜けた平凡なものになっているかというと、まったくそんなことはありません。
確かにぶっとんだ感は減って、ストレートな感じにはなったかもしれませんが、曲の良さにさらに磨きがかり、面白いPOPアレンジも健在という感じで、逆に初期の彼らにあった、オールディーズをおちょくっているような、コミカルな部分が薄れているのは面白い。
10ccのこの、聴きやすく普通なようで、なんかどんどんおかしくマニアックなアレンジがまぶされてゆくみたいな、独特なちょっと斜めから切り込んでくるようなカラーというのは、結構この残った2人にも相当あったんじゃないかという印象を持ちます。
とにかく、重要なメンバーが抜けると、なんか物足りなくなって明らかにパワーダウンするバンドは多いですが、この作品に関してはそういう点は全くないと断言できる、稀有な作品です。
The Things We Do For Love
どこかで聴いたようで実は他に思い浮かばない、そんなところも彼らの魅力。
↓一方こちらは、分裂したゴードレイ&クレーム。
風変わりでアバンギャルドなイメージの彼らのほうが、こんな初期10CCにあったような、古き良きPOP風ナンバーをやってたりします。
まあ、風変わりなニューウェーブ的曲もありますが、こうして聴くと、初期10CCはいい感じでこの2組のカラーが組み合わさっていたんだなとわかります。
ということで、今年も「自己満足な日記的」このブログを読んでいただき、ありがとうございました。
また来年も、今や誰もこだわっていないんじゃないか?というCDの、私の好きなものや、誰も求めていなそうな自作曲など、誰の役にも立たないブログ記事を書いてゆきますので、暇つぶしにまた遊びに来てください。
それではよいお年を!