最近は、休み=ゴロゴロ・ぐうたらと音楽鑑賞!

 

ここのところ暑かったり、歳をとって以前ほど体力・気力がない・・・というのもありますが、実家に戻ってきて、一人大きな部屋を2つも独占できている状況もあると思う。

そこには、何度もお話ししている、わたしが20代の頃に集めた、1000枚超えの洋楽ロックCDの山があるわけです。
こりゃあ、動きたくもなくなるよね~。
 

ちなみにこれらのCD、これも何度も話していますが、結婚生活をしていた30歳から50歳の間までは、特にお気に入りの数枚を除いて、ここ実家に全部置きっぱなしで、20年間ほぼ聴いていないものばかり。

じゃあ20年前はこれらを、今みたいに狂ったように毎日聴いていたのかというと、かなり偏りがあって、気に入って相当聴きこんだCDもありますが、それ以外の大半は正直、聴くより収集に夢中だったものという感じですかね。

 

買ってきて、ひとまず聴いて、そこで気分的にそれほどズカン!と来なかったらそれきり・・・、はい次~みたいなものが実はかなり多い。

これ、コレクターあるあるだと、個人的には密かに思っているんですけどね。

 

まあでも、さすがに大物やリアルタイムで夢中になった人は、さらに昔のLPレコード時代から所持していて、よ~く知っているアーティストが多いんですが、でも実は意外とこの20代のCD大収集時代まで、まともに聴いたことがなかった大物のアルバムというのもあります。

 

その代表的な作品が、今回チョイスした、ジョン・レノンの1973年のヌートピア宣言という、あんまりいい評判を聞かないアルバムだ。

 

わたし、中学時代からずっとビートルズファンで、狂ったようにLPレコード全部集め、それに付随してストーンズ、ザ・フー、キンクスなども集めたことは、ことごとく言っていますが、ビートルズメンバーのソロに関しては、それほど多くは聴いていませんでした。

ちなみにジョン・レノンは、何故かは自分でもわからないのですが、「ジョンの魂」「イマジン」「心の壁・愛の橋」「ジョンレノン・コレクション(ベスト)」の4枚しか持っていなかった。

それ以外をまともに聴いたのは、この20代の大CD収集の時が初でした。

そこで初めてこの「ヌートピア宣言」を聴いて、ベストに入っていた知っている代表曲以外は、

「つまんね・・・」

と感じてしまったんですね。

 

それ以前の名盤、「ジョンの魂」「イマジン」に見られたような、情熱というのか、「俺はこれだ~!!」みたいなインパクトに欠けるというか、「やりたいことはその2枚でやってしまって、どうしよう???」みたいになっているように感じるというのかな?

で、なんか、同じ調子のメロディーでまた「ヨーコ」とか言っているよ、みたいな・・・。

はいはいわかったわかったって、興ざめしてしまうというのか・・・。
 

とまあ、そんな、アルバムとしては多分、所持していながら過去に5回聴いたかどうかすら怪しい、「ヌートピア宣言」なんですが、今日、なんとなく目について、そういえばこのアルバムまともに聴いてないぞ、と・・・。

20代の時はどうも、あまり良かったイメージはないけれど、ちょっと再確認の意味でもチョイスしてみようかと。

 

そしたら、

「なんだよ!結構いいアルバムじゃないか!」

と以前の自己評価がどこへやらの、コロッと180度違う感想になってしまいました。

 

・・・それにしても、ロン・ウッド参加以降のストーンズの評価と言い、最近、わたしは過去の自分の感性が疑わしいと思うことがホント多いですが、過去に一体おまえは何を聴いていたんだ!!と、自身を問い詰めたい気分です。

 

 

ベスト盤にも入っていて、中学生の時から知っていた、アルバム1曲目のマインド・ゲームス

この曲だけは、初めて聴いたときから大好きな曲でした。

秋頃のニューヨークの街角に似合いそうな、どこか幻想的な雰囲気が素晴らしいと思う。

 

これ、昔から思っていた事なんですが、この曲はイントロからずっと、スライドギターのフレーズが印象深く、曲のメインを張っています。

でもジョン・レノンのスライドギター奏法は、誰もが意識する定番のブルースをまったく感じさせず、一つの楽器の音みたいに表現しているのが、独創的で素晴らしいと思うんです。
こういう、微塵もブルース的要素のない、スライド演奏のセンスを出している人は、ジョン・レノンの他には一人もいないんじゃないかと思う。

まさに、何をやらせても型にはまらない、オンリーワンな方です。

 

 

One Day

やはりジョン・レノンのそのメロディーとセンスは、いかに低迷期とはいえ、名盤時代に負けない素晴らしさを感じます。

特にこのような、どこか幻想的な空気のある曲をやらせると、流石!凄いなと思う。

 

 

ヨーロッパの小径的雰囲気がいい雰囲気のIntuition

こうして聴くと、イマジンあたりに入っている曲と比べてもそんな遜色がない曲だと思うのですが、なんせアルバムが地味なので目立ってないのが勿体ない。

 

 

なんとなくドラマティックで感動的な、ジョンらしいバラード、Out The Blue

 

とまあ、思わぬ素晴らしさに感動した・・・とは言っても、やはり「ジョンの魂」や「イマジン」という2枚と比較すると、相当地味に感じるアルバムではあります。

以前の自分が抱いていた印象よりは、はるかに良かったということでして、じゃあこれこそ実はジョンを代表する大名盤か?と言われると、今でも「う~ん・・・・」とはなりますが、でも言うほど悪くない、もしB級アーティストが出していたら、そこそこの名盤になってそう、という印象ですね。

 

 

・・・それにしても、いかに偏見をなくして、そのアルバム、音楽と公平に向き合って聴くか。

アルバムや楽曲を楽しく堪能するには、そんな初歩的なことがいかに重要と実感させられる今日この頃です。

だからと言って、公平に向き合って聴いてみて、わたしにGrayやBzの真の良さが理解できるかは、また別問題として・・・。