デレク&ドミノスのライブ・アット・ザ・フィルモア
という作品です。
このデレク・アンド・ドミノスというグループ、ロックファンには説明は不要でしょう。
デレクさんもいなければ、ドミノス達でもなんでもなく、要はエリック・クラプトン&フレンズです。
クラプトンがメインで歌うソロプロジェクトに、デラニー&ボニーのバックだったアメリカ人ミュージシャンたちがサポートしているという感じです。
とまあ、細かいああだこうだは省き、わたしの今回語りたいことを、結論から言うと、
このライブアルバムは、1970年前後のロック大好き人間なら、聴かないと損です!!
それくらい、全体的に演奏も楽曲もクオリティーの高い内容で、わたしは個人的に、エリック・クラプトンがこれまで発表してきている、すべての作品の中で、これがダントツのNo1ではないかと思っています。
レイラの入っている、このグループのスタジオ盤しか聴いていないという方は、少し高いけれどぜひこの作品も耳にしてほしい。
スタジオ版より枯れていないというか、どことなくクリームを思わせる熱い演奏を聴くことができますし、バックはベテランのアメリカ人たちが固めていますから、クリームほどスカスカな感じではなく厚くパワフルなライブ演奏が聴けます。
それでいて、肩ひじ張らずにリラックスして聴ける。
この時代のクラプトンらしく、渋くてブルージーなんですが、ブルースというよりもソウル、ゴスペル、リズムアンドブルース的な熱い演奏を、クラプトンがギターをギンギンに鳴らしながら、2枚のCD全面で熱演しています。
このアルバムからではない演奏ですが、心に染みるブルージーなバラード、Nobody Knows When You're Down And Out
この曲も勿論入っています。
しかし・・・若い頃はクラプトンなんて、なんかオヤジくさくて、どうにもハマれない、・・・いや、クラプトンがどうこうというよりかは、クラプトンの歌に涙する、団塊世代のオヤジみたいなのが、ホントキライで、ああいう音楽で泣くようなクソおやじにはなりたくないな、と。
しかし、年々この方の音楽が染みるようになってきてしまっているような気がします。
アクセル・ローズやカート・コバーンにノックアウトされたオレも、若い頃はイヤで仕方がなかった、そんなオッサンになりつつあるのかもしれません。