昨日までの夜勤でクタクタ。
今日は天気が良く気温もそれなりに穏やかでしたが、午前中はずっと寝たり起きたりで、午後になってようやくいつもの音楽鑑賞タイムに入りました。
ということで、さてまずは何を聴こうかと、棚を見ていてふと目についたのが、タイトルに掲げた、スウィートというバンドのベスト盤で、 The Best of Sweet 。
このアルバムは、わたしのCDコレクションの中でも、20代初頭くらいから持っている、結構古いものです。
ちなみにこのスウィートというバンド、1970年前後にイギリスで結成された、グラムロックの一角を成したバンドです。
女性的な、いわばビジュアル系みたいなイメージで、ちょいPOPな短めのロックンロールをやるという、まあよくある70年代グラムのバンドです。
わたしは20歳前後の頃、ギタリストとしてバンド活動をしていて、当時人気があったガンズ・アンド・ローゼズとか、ファスター・プッシーキャットとか、ドッグズ・ダムールとか、クワイアー・ボーイズみたいな長髪グラムっぽいハードロックンロールバンドが好きでした。
その人たちかどうかは忘れたけれど、確かその手のバンドが良く、スウィートから少年時代影響を受けたとかなんとか言っているのを読んだ記憶があり、また同じく当時、70年代グラム系の「モット・ザ・フープル」や「スレイド」にイカレていたことなどもあり、その絡みで確か買ったCDです。
でもアーティストでもあったT・レックスやモット・ザ・フープルなどとは違って、初期は職業作家が書く曲をやるという、アイドル的な側面もあるようなバンドで、そのなんだか中途半端な芸能POP的な感じが当時は気に入らなくて、あまりお気に入りのバンドとはなりませんでした。
で、その後、それほど頻繁に聴かないまま、私得意の、結婚を機に、実家のクローゼットにしまっておいたまま、今まで眠っていたCDというわけです。
というわけで、今聴いたら以前と少しは違うかなと、久々にこのスウィートを聴いてみましたが、やはりかつてと同じく、初期の職業作家が書いたヒット曲は、微妙な感じというか、あまりいいとは思えませんでしたね。
初期の職業作家時代のヒット曲、The Ballroom Blitz
英米ともにトップ10入りするヒットだったようですが、こうして紹介しといてなんですけれど、正直、大していい曲でもないなって思います。
ちなみに、この初期のスウィートの楽曲作りを担当している作家コンビ、 マイク・チャップマンとニッキー・チンは、あのスージー・クワトロのヒット曲の大半を手掛けている方たちで、たしか日本のBOOWYもコピーしていた「ワイルド・ワン」もこの人達の作品だ。
スージー・クワトロには結構いい曲を提供していると思うのですが、スウィートにあげている曲はホント、大したことがない。
しかし、しかしだ・・・
1975年頃を境に、スウィートは、この職業作家たちと袂を分かち、自分らで作詞作曲を始めますが、それ以降の曲が思いのほか、今回聴いてみて、結構良いんじゃないかと思いました。
メンバーのオリジナル作品、love is like oxygen
ピークは過ぎた頃な感じですが、初期よりかはよほど良くできた、いい曲だと思います。
まあ、ロックンロールというよりかは、もはやイギリス版ムード歌謡みたいな感じになっちゃってますが・・・。
人気下降とともにやる気が無くなってしまい、つまらなくなるバンドは多いですが、スウィートは、まあわたしはこのベスト盤しか知らないので、あまり偉そうなことは語れませんけれど、後期のシングル曲として入っている、ピークを過ぎた頃の曲になるほど出来が良くなってゆく感じがします。
でも後半になると、ちょっとプログレっぽくなってくるというか、プログレと言ってもスティクスとかカンザスとか、POPなアメリカン・プログレに近いサウンドですが、そんな大仰な感じがしてきます。(少しクイーンっぽくもある気がします。)
初期は美形ビジュアルで売っていたメンバーも、カンサスみたいな、ヒゲのバイキング面になってきたり、いろいろ心境の変化もあったようだ。
79年、解散間近な後期も後期のmother earth
80年代も近づくというのに、もはやアメリカンプログレにしか聴こえません。
でも初期よりははるかにいい曲だと思うのだが・・・。
とまあ、今更スウィート、聴いてみるかな!なんて人はあまりいないかもしれませんし、誰もが納得の名盤、名バンドでもありませんけれど、70年代には欠かせないバンドには違いないかと思います。
今回、昔聴いたイメージより、特に後期がかなり良かったので、後期のアルバム集めてみようかななんてふと思ったくらい。
でもちょっと特殊すぎて、ブックオフにはなさそうだなぁ・・・。