「何か聞きたい事、言いたいことがある人はいる?
この際だから、疑問に思うことや提案など、なんでも言ってください。」
シ~~ン…
先日の会社の会議で、こんなシーンがありました。
まあ毎度、毎度のことなんですけれど…
日本人は、出る杭になって、他人に先んじて目立つことを嫌います。
周りに合わせておけば安泰。
率先して余計なことは言わない。
よく言われるこれらを絵に描いたようなシーンです。
わたしもロック魂だとか、男なら言うべき時にガツンと言うとか、今の日本人のメンタリティーでは、世界で戦えないとか、ああだこうだ書いていますが、口だけで、こういうときは典型的な日本人してますよ(笑)
なるべく前面にデンといる、取締役や部・課長とは、目を合わせないように、小さくなる(笑)
世界で戦うのも、人として他人を凌駕するのも、自分ではなく他人の話だから…な~んて思っています。
でも、私が言うのもなんですが、わたしが所属する会社は、どちらかと言えば穏便な、常識的タイプより、あなたのその自信はどこから?という、濃い人たちが多い。
そんなヤツらでも、ほとんどが、あれ?普段の威勢は?というくらい、大概おとなしくなっているが、しかし、そこはやはり濃い人たち。
たまーに、「じゃあ、この際お尋ねしますが…」と言った調子で、ああだこうだ言い出す、空気が読めない人がいるのです。
しかし、そういった発言をして、それは、こちらはこう考えてるとか、こういうのが望ましいとか、納得の答えが来たり、それは重要な提言なので、この際話し合ってみようか、という議論に進展したことはほとんどない。
大体のパターンは、
じゃああなた普段どう考えてるの?→それはどんな根拠→どういう算段たててその発想になったの?→具体的数値で今言ってよ。→自分ですぐ答えられないのになんで質問できるの→問題外だね。
となるケースがほとんど。
このように、余計な発言したばかりに、逆に追求されてしまうことになるんですね。
まあ、こうなることが、いろんなパターンからわかっているので、わたしも余計なことは何も言いません。
誰もがああだこうだ言えるのが、全てにおいて良いとばかりは言えないかもしれないけれど、自由に闊達に議論できない空気とは、こういうことを言うんだろうなぁ~って、つくづく思う。
本当はここで、何を言われても怖くないくらい、理論武装と、緻密な計算をして、堂々とやり抜くのが男!
ロック魂なのかもしれません。
しかし、仮にそれをしたからと言って、それでいい方向になるとは到底思えません。
生意気なヤツだと目をつけられて、冷遇されるのがオチです。
別に一社員からの意見など求めていない。
トップがこう指示してるのだから、黙ってやるのだ。
でも独善的、支配的、ブラックという汚名を着せられるのは嫌だから、建前として、「なにか質問や、提言は?」なのだ。
真に受けて、真剣に質問や提議する輩は、身の程知らずなのである。
と言うわけで、俺はやるときはやる。
オレが良かれと思うことを、自分の頭で考えてやる!
というのは、現場に戻ってから、内緒でコソッとやります。
多分、わたしだけでなく、みんなそうやってると思う。
だから、会議は、会議とは名を打ってはいるが、お偉方のありがたい考えを聞く、単なる最高人民会議であり、発言権など最初からないのである。
でも逆に、ここで暴れたり、喧嘩を売ったり、センセーションを巻き起こすほどのヤツがいれば、そして、そういうヤツを、元気があってこいつは有望だ!と、包容するようなトップだったら、うちに限らず、日本もまだまだ捨てたものではないのかもしれないですね。
ささやかでもそういうことがあれば、なんだか世の中と、未来に希望が生まれる気がします。
今の日本にかつての活気や、やる気が感じられないのは、あらゆるところが、我々の会議のようになってるから、という気がしてなりません。
いやいや…
やはり己の生活が第一ですし、もう歳ですから、わたしはおとなしくしてますよ。
若いやつに、中国やアメリカに負けんよう、元気になってもらわねば!
政治、経済、スポーツに音楽…今の日本は、なんかみんなどこも元気がない。
若いヤツ頑張れ!!!