今日は非番日なので、娘と二人近くのターミナルデパートに行きました。
最近マンガにハマっている娘が書店を見たいといったので、そこにある書店を久々にのぞいてみる。
お盆で帰省しているからか、都心の店はお客がなんだか少ない感じだ。
とは言え、まあ普段チラ見しても、わたしが書店で仕事をしていた時代ほど、お客であふれてない感じですが・・・
とまあ、なんかいい本があったら、久々に買ってもいいかと思いながら、店内をフラフラ~最近マンガにハマっている娘が書店を見たいといったので、そこにある書店を久々にのぞいてみる。
お盆で帰省しているからか、都心の店はお客がなんだか少ない感じだ。
とは言え、まあ普段チラ見しても、わたしが書店で仕事をしていた時代ほど、お客であふれてない感じですが・・・
しかし、ふと雑誌コーナーで立ち止まってしまいました。
というのも、そこでえらく気になったことがありまして、それは雑誌の平台(棚面ではなく、下の山積み)の並び方だった。
音楽誌、音楽誌、映画雑誌、映画雑誌、音楽誌、という風に並んでいたのだ!
趣味誌のコーナーも、鉄道、鉄道、ホビー、鉄道と、妙な並びになっている。
音楽は音楽で固めるのが、陳列の基本鉄則である!!
な~んて、他は知らないけれども、わたしがかつて働いていた書店は、こういうところにやかましい、オタク店長が非常に多かったんです。
わたしも新人時代、クルマ雑誌の、機械系と、新車レポート系を、わからず混ぜて展開し、事務所で30分くらい説教されたことがある。
他にも、同日発売の女性誌、対象の年齢層がいまいちわからくて、量が多いのを中心にし、あとは見た目で似てそうなのをそれとなく置いたら、おまえはバカかと・・・(本の陳列はセンスで正解はありませんって、一切教えてもくれてなかったくせに!正解はないんじゃないのかよ!)
でもね、ああいう世界が関係なくなった今日、第三者の目で見ていて思ったのですが、雑誌なんて、好きな人がほぼ目的があって見に来る場合が多いはず!
この程度の、ささいな入れくり具合なら、みんな自主的に見つけるよな・・・
(そういう、探す、見つける過程も面白いんじゃないの?)
まあ、綺麗に内容ごとにまとまってた方が見栄えはいいかもしれないけれど、そんなの、この程度なら、ホント今思えば全然大したことない。
あの頃なんでここまであいつら、陳列に、バカみたいにこだわってたのか?
多分、出版不況で、当たり前に悪い売り上げの誤魔化しだったんでしょうが・・・。
とにかくそういう、あいまいな、本当にお客様の為なのか何なのかわからない、ヘンな細かいこだわりみたいなのが、あの世界は非常に多かったです。
それに比べたら、今やっている宅配の仕事は、出来不出来がハッキリしているから、ホント気持ちいいんですよね。
幾ら口で、「こういうのが大切なんだよ!」だとかなんとか言っても、配達が遅くて間違いだらけだとか、全て結果に出てしまうし、そういう言葉で熱く語るだけの輩には誰も納得しない。
それに比べたら、今やっている宅配の仕事は、出来不出来がハッキリしているから、ホント気持ちいいんですよね。
幾ら口で、「こういうのが大切なんだよ!」だとかなんとか言っても、配達が遅くて間違いだらけだとか、全て結果に出てしまうし、そういう言葉で熱く語るだけの輩には誰も納得しない。
今の仕事は書店仕事に比べれば、これぞまさに、フェアな世界じゃないかと思う!
書店の連中、まだ、「キャンキャン」はここで「JJ」はここだ!譲れない!!
完璧な陳列とはこういうものなんだよ!なんてやってるのだろうか(笑)
書店の連中、まだ、「キャンキャン」はここで「JJ」はここだ!譲れない!!
完璧な陳列とはこういうものなんだよ!なんてやってるのだろうか(笑)
雑誌を見終わった後は娘と別れ、いつものように、まず文庫をチェックしてみました。
とりたてて興味深い新刊はなかったんですが、ここでもふとあることを思い出しました。
それは、棚の陳列の事・・・。
店長時代の最後の頃、売り上げが悪い店にいたわたしは、会社命令で、文庫の出版社別を改め、作者別で統一せよと言われ、結構モメた記憶があるからです。
今はどうか知らないですが、当時は時代小説が流行っていて、時代小説は作家で選ぶ傾向が強いからと、安直にそう考えたようですが・・・
わたし、本屋に就職するよりさらに昔、近所の馴染みの書店があって贔屓にしていたのですが、ある日そこに競合店が出来て、そこ、それを機に、同じように文庫を作家別にしてしまった。
そしたら、えらいゴチャゴチャして見にくい印象が出来、それ以来競合の方に通い出した経験があります。
これは個人の好みがあるかもしれませんが、わたしはほとんどの店でやってる、出版社別陳列の方が好きです。
見た目がきれいでスマートだし、目当ての作家が新潮になければ、文春見てみるかと言う感じで、探すのが結構楽しいのです。
実際、出版社関係なく、作家別でまとめたら、グチャグチャとえらい見栄えが悪くて、わたしはどうも好きになれませんでした。
業績も、それで上昇することはなく、原因がそのことかはさておき、さらにマイナスになってしまった。
どうせ業界を立ち去る運命なら、あの時もっと喧嘩してでも、自分の意見を通しておけばよかったなぁ~なんて、苦い記憶がよみがえる。
なんか、書店時代の後悔、心残りって、もっと自己主張し、喧嘩しておけばよかったってことばかりだ。
・・・と、そこで娘がやってきました。
わたしの袖をつかみ、
「コミックスがパツパツに詰め込んであって抜きにくい。」なんて言う。
どれどれ、と、行ってみると、確かに、指一本入らないほど、棚にビチッと押し込まれている。
これはダメだな~
多分、バイトかパートが入れたか?
わたし、新人時代コミックス担当で、この棚詰め込みに関して、ずいぶんうるさく言われた事を思い出す。
「お客様の立場に立って、必ず指一本入る隙間を作る!」
でもそうは言っても、新人時代は、入荷が多くて追っつかないと、どうしても詰め込みがちになった。
本って、注文して入れる事は簡単だが、代わりに何を抜いて、返品するかが難しいのだ。
新人でキャリアがないと、そこらの目測が付けにくく、あれもこれも返せない・・・、となってしまう。
で、面倒くさいので、ついつい詰め込むという・・・
これ、なんだか、よろしくない事だが、久々にこんな光景を見て、思わずなつかしくなった。
で、気付けば自然と、上の方の棚を詰め、ずらす作業をしてしまっていました。
まるで書店員だった2年前のように(笑)
「父さん凄いね~。」
「だって、前はプロだったからね!」
でも、負け惜しみではないが、これらの作業、今思うとあんまり面白い仕事とはいえない・・・
「で、何か買うの決めたの?」
娘にそう聞くと、「マンガって、中見れないから、中々決められないんだよね・・・。なんで見れなくなっているの?」と言われました。
なんでだろう?
多分、立ち読みで汚れるとか、みんな読み逃げで買わなくなるというのが理由だと思うが、そう言えば、あれは2003年とか、その頃だったか?
小学館だったか、マンガのビニールがけを止め、立ち読みし放題にしようキャンペーン!なるものを言いだしたことを思い出した。
当時、ややコミックスの売り上げが低迷気味で、出版社がそうした提案をしたのだと思うが、追従する他の出版社は現れず・・・
でも、私個人は、これは挑戦してみる意義があるのではと提案してみました。
そしたら、当時の店長に、「そんなことしたら、店内がどれだけ乱れると思ってるんだ!店の事も考えて発言しろやボケ!」なんて一蹴されたことを思い出す。
あのキャンペーン、結局1年もしないうちに言いださなくなり、どこかに行ってしまった。
で、今も、相変わらずコミックスには、ビニールが巻かれたまま・・・
薄く、サランラップみたいなビニールで、ビチッと梱包してある、この店のシュリンクは、機械でやっているなと一目でわかる。
マンガ梱包マシーンなる、投げ込むだけでビニールを巻き、立ち読み禁止にしてくれるマシーンがあるのだ。
結構書店の、通路の奥や、棚の裏に置かれているところも多い。
でも私のいたチェーンはケチで、一台試験的に導入した以外は、買ってくれなかった。
なので、ビニール袋を用意して、従業員が一冊一冊手で巻いていた。
これが、コミックスの入荷が多い店では、物凄い負担になっていたことを思い出す。
雑誌の付録綴じ要員も必要だし・・・。
以前記事にしてみなさんに驚かれたことがあるが、雑誌の付録も書店が、自分でヒモを用意し、従業員が縛っている。
その傍らで、別の従業員がコミックの袋詰めをする。
ピタッと梱包するために、定規で押し込み・・・
下手なヤツがやると、この時点で紙を傷つけてしまったりして・・・で、最後はピチッとセロテープで綴じる。
あれ、人によって、綺麗、汚い、上手い下手が出まして、上手い人はまさに職人技です。
とはいえ、どうせ売れればすぐ破り捨てる運命。
それに決して建設的とは言えない、退屈な作業でして、バイトの人員不足からフォローに入り、何百冊も巻いていると、あまりの単調さに、段々発狂しそうになります。
(紛らわすため、しゃべりながらやっていると、クレーム言ってくる客がいるし・・・)
そのビニールも、備品として、わたし自身が購入していたことを思い出す。
良くシモジマや、パッケージプラザでまとめ買いしていました。
多分今でもやっているんだろうな・・・
あれ、かなりのコストで、結局機械とどっちがリーズナブルなのか、今更ながら考えてしまう。
というわけで、わたしは結局何も買いませんでしたが、まあ久々になつかしい体験をしました。
とは言え、やはり、またそこに戻りたいなとは思いません。
ハッキリいって、本屋の仕事は退屈な作業が多くて、わたしに向いているとは言い難かった。
いつも時間の経過が長く感じたのを覚えています。
あのまま、あそこで、本を並べて老いるかと思うと、うんざりするというか、ゾッとします。
店を背負い逃げられない、不自由で退屈な書店とようやく離れ、こうなって良かったなと思いますよ。
マンガ梱包マシーンなる、投げ込むだけでビニールを巻き、立ち読み禁止にしてくれるマシーンがあるのだ。
結構書店の、通路の奥や、棚の裏に置かれているところも多い。
でも私のいたチェーンはケチで、一台試験的に導入した以外は、買ってくれなかった。
なので、ビニール袋を用意して、従業員が一冊一冊手で巻いていた。
これが、コミックスの入荷が多い店では、物凄い負担になっていたことを思い出す。
雑誌の付録綴じ要員も必要だし・・・。
以前記事にしてみなさんに驚かれたことがあるが、雑誌の付録も書店が、自分でヒモを用意し、従業員が縛っている。
その傍らで、別の従業員がコミックの袋詰めをする。
ピタッと梱包するために、定規で押し込み・・・
下手なヤツがやると、この時点で紙を傷つけてしまったりして・・・で、最後はピチッとセロテープで綴じる。
あれ、人によって、綺麗、汚い、上手い下手が出まして、上手い人はまさに職人技です。
とはいえ、どうせ売れればすぐ破り捨てる運命。
それに決して建設的とは言えない、退屈な作業でして、バイトの人員不足からフォローに入り、何百冊も巻いていると、あまりの単調さに、段々発狂しそうになります。
(紛らわすため、しゃべりながらやっていると、クレーム言ってくる客がいるし・・・)
そのビニールも、備品として、わたし自身が購入していたことを思い出す。
良くシモジマや、パッケージプラザでまとめ買いしていました。
多分今でもやっているんだろうな・・・
あれ、かなりのコストで、結局機械とどっちがリーズナブルなのか、今更ながら考えてしまう。
というわけで、わたしは結局何も買いませんでしたが、まあ久々になつかしい体験をしました。
とは言え、やはり、またそこに戻りたいなとは思いません。
ハッキリいって、本屋の仕事は退屈な作業が多くて、わたしに向いているとは言い難かった。
いつも時間の経過が長く感じたのを覚えています。
あのまま、あそこで、本を並べて老いるかと思うと、うんざりするというか、ゾッとします。
店を背負い逃げられない、不自由で退屈な書店とようやく離れ、こうなって良かったなと思いますよ。