なんだか新年早々、相変わらずツイていないことが続いていますが・・・。

わたしは、たいしたことないことが、どうも面倒くさい事態につながることが多く、周囲に「悪い意味でモッている!」と言われています。

全然自慢できることではないんですが。

 

というわけで、今日は今年最初の連休なので、寒いし、家でロックでも聴いて冴えない気分を一新!

そこでチョイスした最初のこの1枚が、かのパンクの大物、ザ・クラッシュの問題作?1980年の4枚目、サンディニスタ。

 

クラッシュと言えば、この一つ前のサードアルバム、「ロンドン・コーリング」という作品が、パンクの枠を広げた世紀の大傑作とされ、ロックの名盤ガイドなどにもほぼトップレベルで紹介されています。

まあ、クラッシュをとりあえず押さえたいとか、彼らを一つくらいは聴いておきたいというならば、迷わずその「ロンドン・コーリング」をお勧めします。

(よりパンクが好きでパンク魂を体感したい場合は、ファーストのホワイト・ライオット!)

 

それに対し、その名盤ロンドン・コーリングの次に出た、この「サンディニスタ」は、なんだかファンも戸惑うみたいな、そんな印象の作品です。

ビギナーにはまったく向かない・・・、もし「パンクロック」というものを知りたいと思って、これを最初にチョイスしたりした日には、「は??なにこれ・・・」と思うこと必至でしょう。
 

前作、ロンドン・コーリングも、パンクロックイメージにとらわれない、ちょいハードなロックンロールから、スカ、POPなウタものまでと幅広くチャレンジし、成功していますが、これはさらにあれもこれもという感じがします。

それも、ただあれもこれもという感じではなく、ファンクとかスカとかレゲエとかR&Bとか・・・まあレゲエが多いかな。

そうした、ブラックミュージックに強く影響を受けたというか、こだわった感がベースにあり、前作よりパンクとかロックンロールを感じるストレートな曲が少ない・・・ほぼないです。

 

またこの作品はアナログレコード時代は三枚組、今のCDでも2枚組でそれぞれ70分くらいもあるというボリュームの大きさ。

その長さと内容の多さも、たぶん、とっちらかって混沌とした印象を与え、もうおなか一杯となってしまうところがある感じでしょうか。

 

 

The Magnificent Seven

パンクではなく、ファンクな歌で幕を開ける。

 

こうした、もはやロックバンドではないんじゃないか・・・みたいな雰囲気が全体にあり、ロックとして聴いたときになんとなくわかりにくい印象を与えてしまう気がしてしまうんですが、しかし反面、意外と深くて、わかりやすいPOPロックとかパンクに飽きている人には、逆に聴きごたえがある作品なんじゃないかと思う。

わたしは結構このアルバムが好きで、今は1枚目とかロンドン・コーリングは、過去に聴きすぎたせいかあまりかけませんが、以前気に入らなかったこのサンディニスタばかりを最近は、折り入ってよく聴いてしまいます。

 

 

本当にクラッシュ?? モータウンかと思うようなHitsville UK

ギタリストのミック・ジョーンズが歌う曲は、前作もでしたがPOPな傾向がある。

 

 

スペシャルズとか、ブリティッシュのスカという感じがするThe Call Up

 

他にも、ヒップホップみたいなのを先取りしたような曲もあり、クラッシュがいかに音楽に、それもストリートの音楽に貪欲なグループだったのかがよくわかります。

そういう意味では、わかりやすい形としてのパンクではないけれど、パンクスピリッツに最後までこだわり続けたバンドだったのかなぁと思います。

 

サンディニスタ、彼らの初期のホワイト・ライオットみたいなザ・パンクや、ピストルズとか初期ダムドのような、これぞパンク魂の音楽に飽きてきたら、パンクの次の幕開けという形で聴いてみるのもいいのではないかと思います。

まあ、最後まで聴くのは、それなりに時間と忍耐が必要な作品ではありますが。