今日もまた暑さを逃れるため、ベッド部屋で一日音楽三昧しました。

相変わらずマイケル・ジャクソンからエマーソン・レイク&パーマまで、ジャンルバラバラ、あらゆるサウンドを堪能したのですが、その中から今日取り上げる、イチオシ?のこの1枚ですが、タイトルにあるように、1970年代に活躍したブリティッシュロックの名バンド、

ウイッシュ・ボーンアッシュの1973年の4枚目、ウイッシュボーン4

こちらを今日のこの1枚に推してみたいと思います。

 

ちなみに、このバンドのディスクガイドなどでも定番の名盤とされる、評価の圧倒的に高いアルバムは、一つ前の「アーガス」という作品です。

よくプログレ指向の作品とか書かれているのを見ますが、アドリブとかフリー演奏、組曲的な、まさにプログレ!という音楽ではない。

ブリティッシュロックらしい上品な美しさがある、エコーが深いクリアーな、ギターサウンドというイメージで、まああえてプログレ的と言うならピンクフロイドの狂気の感じに近いのかなと思う。

 

しかしこのウイッシュボーン4というアルバムは、そんな前作から方向転換というのか、雰囲気が異なるアルバムです。

前作のヨーロッパ中世的な、ムーディーな空気は影を潜め、豪快気味のロックンロールと、ムードたっぷりのアコースティック・ミドルテンポ・バラードが交差するような作りです。

ロックンロール曲は、まるでロッド・スチュアートがいたフェイセズとか、初期のハンブルパイあたりがやりそうな、アメリカ指向のブリティッシュバンドみたいなサウンドです。

小難しさはほぼ皆無で、POPでストレートなパワーロックという感じで、聴き手を選ばないというか、ロック好きならとても聴きやすいアルバムだと思います。

 

 

アメリカうけしそうなロックンロール、No Easy Road

スティヴン・タイラーが歌えばエアロスミスが作ってもおかしくないような曲です。

 

 

 

Ballad of the Beacon
こうしたアコースティックなナンバーは、ムードたっぷりに聴かせ、ブリティッシュバンドのうまさを感じます。

でも前作のプログレッシブな雰囲気は薄れている。

 

このバンド、ブリティッシュロック史上最強のツインギターバンドと言われている?らしく、テッド・ターナーアンディ・パウエルのツインギターの絡みが聴きどころなんですが、でもこの作品はストレートな雰囲気で聴きやすくなった半面、前作までの独自のギターの魅力は少し半減したかなという感じもします。

フツーの、ちょいハードめの演奏をする、長髪系ロックンロールバンドのギターという感じで、こういうのは70年代によくあるといえば、よくあるものだ。

そのせいかは知りませんが、ギタリストの一人、テッド・ターナーはこの作品を最後に脱退してしまうようです。

 

アメリカでの成功を意識したのか、そういう、アメリカ目線に方向性を絞った感じですが、アメリカで大ブレイクしたわけでもなく、前作ほど売れなかったらしいですが、でも非常に良質な70年代のブリティッシュロック作品で、ドゥビーとかのアメリカンロック好きな方でも、まあまあ聴ける作品になっていると思う。

シンプルでブルージーなロックンロールが好きという方には、名盤アーガスより、こちらの作品のほうをお勧めです!