わたしが影響を受けた、あまり報われない80年代洋楽の、名曲を勝手にご紹介しています。
 
そんなわたしが10代前半~半ばの青春を送っていた1980年代初頭。
洋楽メイン市場だったアメリカではちょうど、第二次ブリテイッシュ・インベイジョンとか言われていて、UK系のバンドが全米チャートに数多く食い込んでいました。
わたしはこれら、キラキラしたイギリスのバンドが好きで、結構レコードを買ってました。
今回から数回にかけては、これらの人たちを、主に取り上げようかと思うのですが、当時大好きだったのに、今聞くと「たいしたことないなぁ~」と思うものもあれば、逆に当時は何がいいのかわからなかったが、今聞くと聞きほれるみたいなのもあるから面白いです。

 

当時はまだ中学一年か二年くらいだったので、楽器を本格的に始める前で、演奏的、録音的なうんぬんはわからなかった。
でも、いまはそういう視点でも楽しめる。
ということで、今聴くと改めて聴き惚れる、ブリティッシュインベージョン80年代サウンド第一弾は文句なくこれです!

カジャグーグー/君はToo Shy

 

 

なんだかガクッと脱力されそうですが、実際素晴らしいと思うので仕方がない。
 
ちなみに、このカジャ・グーグー、1980年ごろイギリスで結成されたバンドです。
このバンド、当時のわたしの印象では、デュラン・デュランの後にポッと出て来た、中途半端な二番煎じアイドルみたいな印象でした。
(実際、デュランとは何かしら、つながりがあるようです。)
デュランの持つ男っぽさもなく、特にここ日本では一部のミーハー女だけが騒ぐ、どこか本格さのない、軟弱なイメージがしました。

 

しかし、ブリティッシュ・インヴェイジョンの波に乗って、全米6位まで上がる大ヒットとなったこの「Too shy」は、わたし初めて聴いた時から「いい曲だなぁ~」とグッと来たというか、エレクトリックなPOPとしては、非常にクォリティーの高い、素晴らしい曲だなと・・・その思いが、今でも全く変わらなかったのは、自分でもビックリです。

 

しかしこのヒットの後、バンドはボーカルのリマールと他のメンバーが、残念ながら分裂してしまいます。
リマールは、お金にうるさいらしいと、当時の洋楽ファン仲間のクラスメイトがコソッと言っていた記憶がありますが、せっかく1曲大ヒットしたのに、なんだかあっけなく崩れたみたいな印象がある。

そのリマールは、ソロで「ネバー・エンディング・ストーリのテーマ」なる、中ヒットをその後出しました。

そして、カジャグーグーも四人で継続し、ベースのニック・ベッグスがボーカルを務めながら、「ビッグアップル」という、同路線の中ヒットを出しました。
そこそこ売れたので、実際は単なる一発屋でもなく、少しだけ余韻があるのですが、でもまあ、悪くは無かったけれども、このToo shyほどではなく、おまけにバンドに華がなくなり、こじんまりしてしまった印象は否めなかったかな、と・・・。

 

イメージとは違い、かなり本格的ないい曲を作れるグループだったと言うのに、残念な一発屋の印象が世間で決定的になってしまい、今は80年代コンピのCDくらいでしか見かけないのは、返す返すも残念でなりません。
しっかりこのメンツで続けていれば、もっと評価は高かっただろうと思えるだけに勿体無いバンドです。