60年代ブリティッシュロックバンドといえば、まずはザ・ビートルズ、そして次がザ・ローリング・ストーンズ!
これは、ディープなマニアではない、わたしのような一般的な古いロックファンであれば、ほとんどの方が納得いただけるであろう、思い浮かぶ順?、好きな順?重要度だと思う。
しかし、その次に来るのは?となると、なかなか難しいのではないだろうか。
ザ・フーも存在感は大きいし、クラプトン、ベック、ペイジなど3大ギタリストを輩出したヤードバーズも重要だ。
でも、ビートルズ、ストーンズとくれば、私個人的には、
ザ・キンクス/The Kinksではないかと思う!
キンクスはビートルズ同様、60年代の前半からヒットし、そして近年まで続いていたバンドですが、この両者に比べて地味な存在と言う気がします。
このバンドはレイとデイヴのディヴィス兄弟がバンドのメインフロントで、曲を書き歌う、兄のレイ・ディヴィスがバンドの顔である、というのは、好きな人ならいちいち言わなくてもいい当然の知識だろう。
4人組で、レイが主にギターを弾きながら歌うという、4人が歌うビートルズとも、ミック・ジャガーというメインボーカルがいるストーンズとも少し違うスタイルで、両バンドとあわせ、この3つのスタイルのどれかが、現代でもギターバンドのありふれた形だと思う。
そんなレイ・デイヴィスの、詩人的な情緒あふれる、ムーディーなスタイルへの評価が(たぶん)高く、フォーク指向とともにそういう傾向が現れる、60年代後期の彼らを評価する向きが強いような気がする。
せつなくどこかもの悲しい、70年代の日本のちびっこに一斉風靡した「およげたいやきくん」の元歌ではないかと思われる、「サニーアフターヌーン」は確かに素晴らしい曲だし、ロンドンに落ちる夕日と淋しい男の哀愁を歌った「ウォータールー・サンセット」も静かに染み入る曲だ。
しかし、こういう聴かせるフォーキーな曲群よりも、やはり初期のシンプルにポップビートロックだった、ザ・キンクスがわたしは個人的に好きだ。
ビートルズなどと同様、アメリカのロックンロールやリズムアンドブルースからもろ影響を受けている、ノリノリでシンプルなロックンロール満載のファーストアルバム「ザ・キンクス」がわたしの選ぶ彼らのベストで、そこに入っている「 I took my baby home」がマイフェイバリッド・ソングです。
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https://www.youtube.com/watch?v=4cUI_2joS1I
これを聴くと、フロントの二人の歌やギターは勿論ですが、リズム体のノリの素晴らしさ、特にドラムのミック・エィヴォリーのタイトなドラミングが光る。
彼らの演奏の良さは、ビートルズに次ぐ、ストーンズなんかよりははるかに上手いレベルではないかと思う。
ちなみに、このファーストには、後に「ヴァン・ヘイレン」がヒットさせる有名な、「ユー・リアリー・ガットミー」が入っています。
これも文句なしにカッコイイ曲ですが、でもアルバムを通して聴くと、この曲だけ他と違っていると言うか、異色な印象を受けます。
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https://www.youtube.com/watch?v=-2GmzyeeXnQ
他がシンプルなロックンロールなのに対し、これは元祖ハードロック的な歌というか、ギターリフ主体のヘヴィーな感じがします。
レッド・ツェッペリンの伝記で、実はこれ、ジミー・ペイジがギターを弾いているのでは?みたいなくだりが出て来て、ジミー・ペイジも否定していない雰囲気でしたが、レイ・ディヴィスはこれに感情的に怒っていて、ペイジはB面の曲でタンバリンを叩いているだけ、なかなかのタンバリンだったけれど・・・なんて嫌味を言っていました。
確かに、ジミーペイジにしては粗いワイルドなギターソロな気もするが、この曲だけヤードバーズっぽくはある。
ちなみにキンクスは、80年代初頭にもヒットを出していて、これはわたし中学生でリアルタイムでした。
Come Dancing、古き良きアメリカみたいな、70年代以降のキンクスらしい曲ですが、特に好きな曲でもなかったかな。
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https://www.youtube.com/watch?v=hTG7hnnqD5w