今回も、わたしが20代前~中期、バンドやってた時代後期に、結構影響を受けた音楽ということで、今日の一曲も、90年代UKPOPの好きだった曲の中からご紹介します。
このバンドは、今では、90年代ブリテイッシュポップの代表の一つとして、必ず挙げられますよね?
Suede - Animal Nitrate
そんな90年代ブリテイッシュ大物のスウェードは、90年代UKで必ず押さえないといけないバンドの一つだと思います。
ただ、わたし個人にとって彼らは1993年のファーストが全てと言い切りたい!
なんでかと言うと、デビュー当時ここにいたギタリスト、バーナード・バトラーのギタープレイが良くて、彼に注目していたからです。
(この1枚で、彼はバンドから脱退してしまう。)
実際彼のギタリスト、ソングライターの評価は未だに高い(と思う)
この曲をはじめとした、初期のスウェードの曲を聴くと、とにかくバーナードのギターが嫌でも耳につきます。
なんと言うのか・・・
ナヨナヨした、おネエくさい歌唱のブレット・アンダーソンにピッタシな、ミドルテンポの、エロいというか、ネチっこい曲が多いのだが、ギター奏法もそんな彼の歌にピッタシハマるかのような、ねちっこいというかクドい独特の風変りな雰囲気がある。
あんまり素直にコードをかき鳴らすことがなく、全般がギターソロ、フレーズ弾きみたいな、歌メロがなくとも成立するような、突出したネチッとした、艶めかしいギターフレーズが縦横無尽に鳴らされている。
華麗なギターソロなどの見せ場で自己主張するギタリストは多いですが、このようにリズムプレイで異様な存在感を表し「オレを聴け~!!」というギタリストはなかなかいない。
これ、ボーカルがインパクトある歌唱スタイルを持つ、ブレットでなければ、絶対ギターに負けて埋もれてしまっていたと思います。
とまあ、うんちくはさておき、90年代に活躍したギタリストとしては、最高の一人だと思うバーナード・バトラー。
彼がいないスウェードは、その後沈むことはなく、しばらくヒットを続け、存在感を維持しますがやはり、どこか物足りない・・・。
悪くはないけれども、新しく入ったギタリストの作る曲は、特異感のない普通のさわやかなPOPロックという感じで、バーナードがいた時代のエロネチッこい妖しさは失われてしまったと感じます。
そんなバーナードが精いっぱい自己主張を繰り広げる、スウェードのファーストは、やはり90年代当時のブリットポップには欠かせない1枚だと断言したい。
そのバーナードはスウェード脱退後、黒人ボーカリスト、デヴィッド・マッカルモントと、マッカルモント&バトラーなるデュオを組んで活動します。
落ち着いたソウルテイストを持つロックという感じになり、結構いいのですが、そんなに話題になりませんでしたね。