今日は休みで、家で久々に朝からCDを流しています。
今回は、かなりしばらくぶりに、ジャニス・ジョプリンの、一連の作品をチョイス!
というわけで、僕が影響を受けたアメリカンロックと言えば、この人を取り上げずにはいられない、女性ロッカーのパイオニア、
世のほぼすべての女性ロックシンガーで、彼女の影響を受けていない方がいるのか?
僕の知っている女性ロックシンガーを自認する方は、ほぼ例外なく尊敬する人に「ジャニス」をあげていました。
ところで、さっきからジャニス、ジャニス言っていますが、僕がジャニスと言った場合、ほぼ彼女がスターダムに踊り出る切っ掛けになった最初のバンド、
「ビッグブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー」!
のことになるんですね。
ジャニス自身も最高だけれど、やはり彼女がいるこのビッグ・ブラザー~というバンドに、ロックのダイナミズムとしての魅力がある。
個人的意見ではありますが、このバンド在籍時代のジャニスが、自分は問答無用で一番彼女らしさが引き出されていると思っています。
でも当時はジャニスの歌の凄さばかりが注目されすぎ、なんでこんなヘタクソなバンドとやってるんだ?とか言われたらしい話を聞いたことがあります…。
でも、彼女の力強くもリアルな魂の叫びは、このいい意味でも悪い意味でも、暴走気味の荒っぽい演奏をするバンドに、ピッタリ合っていたと思う。
その証拠に、(これは自分の個人的好みではありますが)晩年のジャニスの遺作、「パール」という作品は、僕はどうもイマイチ物足りません。
バックバンド、~ティルト・ブギー~はプロ集団で、演奏はビッグブラザーと比べると、遥かにきちんとしていて上手い!
でも、完全なバックバンドで、優等生的すぎる演奏といいますか…。
まあ晩年の彼女が求めたものが、あれなのかもしれないですが、ジャニスのワイルドな歌にはやはり、粗いツインギターが暴れる、ビッグブラザーの演奏が断然合ってると感じる。
なのでベストに上げるアルバムは当然「チープスリル」になりますが、1998年に発掘発売された、そのビッグ・ブラザー~とやっている、
という作品が、ありのままの彼らの全盛期のライヴ模様をとらえていて、パール以上におすすめです!
そしてそれ以上に、出来れば観て、聴いてほしいのが、彼らが世間に認知されるきっかけになった、モンタレーPOPフェスでの演奏です!!(値は張りますがDVD、BOXCDで出ています。)
あそこで「Bold And Cain」を歌う、彼女の魂の叫びが、ロックライヴ史上、究極のパフォーマンスではないかと思う!
あんなに凄くて、圧倒される歌を聴いたことは、あれ以前も以降も自分はない!と断言できます!
それほどまでの、凄まじい狂気…、全身全霊を傾けた魂の叫びに、ゾクゾクと鳥肌が立ちます。
よく「あれは凄い!」という噂を聞いて、実際目にすると「そうかね?」と思う事が多いのですが、このライブのジャニスにだけは、僕はまさに「完全に参りました!」です。
これを生で見た当時の人たちは、さぞ衝撃を受けたことでしょう。
わたしだったら、もうロックを完全あきらめるレベルだ。
↓ そのモンタレーでの、魂の叫びの映像。
余談ですが、先日スーパーフライと言う、日本の女性シンガーがテレビに出ているのを見ました。
それを見て、彼女あたりも、きっとジャニスに大きな影響を受けているんだろうなって、まあ、これは憶測でしかありませんが、見ていてすごく感じました。
とてもエネルギッシュで、素晴らしい歌い手です。
ただ…
やはりジャニスの持つリアリティーというのですか?
そういうものは、スーパーフライの彼女からは、まったく感じませんでした。
(まあ、スーパーフライ全部聴いた訳ではないので、ファンの方すみません。)
なので、単に上手い歌だな…と思うだけで、思わず引き込まれる、みたいなのはなかったんですね。
まあ、時代も国も違うと言ってしまえばそれまでなんですが、彼女のような、物凄い上手い人のパワフルな歌って、自分はずっと聞いていると疲れるんです。
でもジャニスの歌は、パワフルで押し迫る迫力があるんですが、聴いていて不思議とまったく疲れないんです。
あれは、なんでなんだろうと思う??(静と動の鷹揚が上手い?)