はぁ~、なんだか仕事、疲れる・・・向いてないわ。
 
とまあ自分、今ではすっかり疲れたオッサンと化して、休日はまったりと哀愁のアメリカン・ウエストコーストロックなんかを聴いているのが心地よいのです。
そんな見た目も心も、ロックンローラーとはいいがたい今のわたくしですが、でもこんな自分もかつてパンクやモッズを気取っている時期があったのですよ。
あれは大体10代終わりころから20代初頭にかけてだったかな。
時期は1990年前後、当時イギリスのロック界ではマンチェスターブームで、ストーン・ローゼズとかが流行っていました。
日本ではBOOWYとかバンドブームの頃ですが、そんな当時わたしが特に強く影響を受けていたのが、1970年代中~後期に全盛を極めたUKパンクロック!!
そしてその後に続いたブリティッシュ・ニューウェーヴやネオアコ系のバンドでした。
全然リアルタイムではなく、当時すでに過去のバンドだったんですけどね。

 

UKパンクと言えば、まずセックス・ピストルズが最初に上がるでしょう。
しかし自分、昔からあんまりピストルズみたいな粗削りでワイルドなサウンドは好きではなくて、・・・まあおぼっちゃまでしたから(笑)、同じパンク・ニューウェーブ系のバンドでも洗練された、坊ちゃんくさい雰囲気のバンドが好きでした。

というわけで、当時一番好きで、ビートルズ、ザ・スミスに次ぐくらい崇拝していたのがこのバンド、

ザ・ジャム/The Jamです!

 

 
いやいや!!これは今見ても反則的なくらい、かっこよすぎるだろ!!
こんなの、ロック気取りの若造が惚れないわけないじゃないですか!

 

わたしは60年代ロック、ビートルズ、ザ・フー、スモール・フェイセズ、キンクスあたりの影響が強いリスナーでしたので、60年代ブリティッシュビートからの影響をモロに感じる、いかにも、伝統的なモッズ的UKビートバンドみたいな彼らを気に入らないはずがありません!
そのサウンドも、時代柄パンクの影響を受けて激しくはなっていますが、他のパンクバンドがどこかハードロック的だったのに対して、基本、60年代ブリティッシュビートの、延長線と言えるPOPなサウンドで、そこも受け入れやすかった理由の一つでした。

 

しかし、あまりに英国らしいバンドすぎたためか、ジャム自体活動当時は、イギリスでの絶大な人気に反して、アメリカではほとんど成功しなかったみたいです…。
(ちなみに、アメリカで一番成功した英国パンクバンドはザ・クラッシュだ!
80年代に全米チャートトップ10に、シングルを送り込ませた功績があり、これは自分中学生でリアルタイムでした。)

 

 

ところでジャムと言えば、ハンサムなギター兼ボーカリスト、ポール・ウェラーというのが、ほとんどの人の印象ではないでしょうか?
しかし、彼らの作品の中で、わたしが好きなものの一つ、初期の名作「News of the world」は、ベーシストのブルース・フォクストン作品である。

 

 

才能もあるし、結構重要な役割をしているのに、何故か全く目立たない…

そんな、作品に比例した評価が得られない人って、稀にいますが、このザ・ジャムの、ブルース・フォクストンも間違いなくその一人でしょう。
だって、ブルース・フォクストンって聞いて、普通「誰?」って思うでしょ。

 

 

ちなみに、主役のポール・ウェラーのほうですが、ジャム解散後に、スタイルカウンシルを結成した事は、興味ある方なら誰でも知っていますよね。

 

このスタイル・カウンシル時代はわたし中学生で、洋楽マニア真っ盛りでして、リアルタイムで聴いていました。

 

スタイル・カウンシルは、モッズビートパンク、疾走するギターが主役だったジャムとは、根本的に違うサウンドです。
まあ、ジャム後期にもわずかに出て来た、ギターが主役ではない、ソウルサウンドを本格的に追求した、CMにでも使われそうなオシャレなサウンドだ。
ピアノとホーンセクションが活躍する、ファンク、ソウルが基本にあり、部屋でおしゃれな音楽聞くの大好きな、大人女子(笑)あたりに強く支持されそうな音楽です。

 

とは言え、あれだけビートパンクでかつて爆発していたポール・ウェラーですから、軟弱なものではなく、センス良くカッコイイです!男から見ても!
中でも、特に最初の2枚の作品、「カフェー・ブリュー」と「アワ・フェイバリッド・ショップ」は必聴の名盤だ!
 

 

 

そう言えば、日本で一時、米米クラブというバンドが流行りましたが、彼らの「コメ・ウォ~」とかいう曲、スタイルカウンシルの、インターナショナリストにそっくりです。
 

 

 
 
でも、ジャムが全米でウケないのは、なんとなくわかりますが、スタイルカウンシルは、どちらかといえばアメリカを濃厚に意識したサウンドに感じます。
これだけアメリカ音楽に傾倒、接近したのに、スタイルカウンシルの評価は、アメリカではイマイチ高まらず、チャートも確かほとんど上昇しなかったと思います。
アメリカでは、洗練されたウェラーより、どこか粗くて野暮ったいクラッシュのほうがウケた!
なんだかわかるような、わからないような気がします。

 

ちなみにわたし自身、スタイルカウンシル以降のポール・ウェラー作品は、どういうわけか興味が持てなくてあまり知りません。
どなたか、こんなにいいのに!!って言うソロ作品等ありましたら、ぜひ教えてください。