娘が始終携帯に目をやっている。 実は友人の動向を知ろうとしているのだ。彼女は福島原発の直ぐ傍の南相馬市在住。 一時連絡が取れなくて、心配していたが、やっと連絡が取れたと思ったら、今度は原発事故。
 
11日には大津波で、自宅の手前100メートルほどの所まで、波が、すべてを掻っ攫っていったと言う。彼女の長女は、それ以来笑顔が消えたと。その上、現在妊娠中で、7月に出産予定だとか。もうスイカのような大きなお腹で、動くのが大変だろうに。
 
津波の衝撃が大きかったのに、今度は原発事故が、面前で起こっている。パニックにならないはずは無い。放射線の体への影響だけでなく、心への衝撃が、胎児に影響しないだろうか。
 
その一家、彼女の実家へ緊急避難したという。
 
今、欲しいものは着古してもよいから妊婦服と言う連絡を受け、我が家に置いてあった服を、直ぐに宅急便で送った。
 
関東にいる者も、それぞれに衝撃、不安の真っ只中にいるのに、東北の人たちの苦悩を思うと、居たたまれない気持ちだ。テレビで、避難所で子供を抱えていた女性に、手助けの手を差し伸べると、「いいえ、私は大丈夫ですから、他の人をたすけてください。」という返事だった。立派。感動。