初秋にサクライ講師の姪が生まれた。
その姪が生まれる前から、名づけのことで義弟夫婦とその両親の間を取り持ったりという、面倒なことがあった。
義弟夫婦が候補として出した名前に、それぞれの両親、つまりおじいちゃん、おばあちゃん達は大反対。
「届けたら、孫の面倒は見ない。」とまで言っていた。
義弟夫婦は、勝手に提出してしまおうとしたらしいが、戸籍係が嫁の実の兄であるということもあり、うまい具合に阻止されつつあった。
サクライは関係ないはずなのだが、義弟の嫁に好かれていて相談されてしまったことと、義母にも絶大な信頼を受けているせいか、今回に限らず愚痴を聞かされることが多かったため、何となく間に入ってしまった形になってしまった。
義弟夫婦が考えた名前に対して、じいじ、ばあばチームは「その漢字でその読みはおかしい。」「子どもがかわいそうだ。」「自己紹介できない子どもになる。」「習字の時名前のところが真っ黒になる。」などとごもっともな意見を述べていた。
サクライも同感だったので、お互いに良いように、と穏便に「違う名前にする」方向にもっていきたかったが、お祝いに行ったサクライの夫が
「なんだそれ。暴走族がスプレーで書きそうな名前だな‼︎」と大笑いした途端、義弟嫁は固まり、義弟は
「……もいっかい考えてみる……。」
と言ってサクライの苦労も虚しく、一件落着した。