※リベンジのネタバレです
鷹の目とのコラボ作品で、かつリベンジ本編の途中内容を含みます
死ネタ→ハッピーな展開です
「”ジェリー・ショー、ですね?”」
「・・・・・・・えぇ」
名前のない携帯のディスプレイに顔を顰め、しぶしぶ電話に出る
いきなり名前を言われた
何なんだコイツは
一人フーバーダムで、コツ、コツと靴を響かせて長い廊下を歩く
電話の相手は堅苦しそうな、男の声
これは軍からか
ジェリーはため息をついて相手の言葉を待った
しかし、
次の台詞はジェリーを驚愕させるのには十分だった
「”オプティマス・プライム”が・・・・・戦死しました。至急・・・・”」
電話を取り落としそうになった
「!!?何処だ!オプティマスは何処にいる!?」
頭は真っ白だ
軍人の言葉を遮り、発狂しそうに叫ぶ
フーバーダムに響く自分の声
静まり返った後、はっとして電話の相手に謝る
「・・・・・・・すみません・・・・」
「”いえ・・・・。場所ですが、いつもの所です。レノックスさんが待っているそうですので”」
「分かりました。今から行きます。・・・・・ありがとうございます・・・」
「”えぇ、構いませんよ。では、お待ちしております”」
電話の相手は心なしか優しげに話しかけてくれたようだ
電源ボタンを押し、ディスプレイを閉じた
携帯を持った腕をダランと垂らす
馬鹿な
あの強いオプティマスでも、やられたというのか
近頃ディセプティコンの残党が増えだしているという事は聞いていた
残党と言われるものの、何故増えるのかとオプティマスが悩んでいたのが記憶に新しい
(そこから、可笑しかったんだ・・・・何かが)
ジェリーはフーバーダムを後にした
NEST、特殊部隊の基地
レノックスはまだかまだかとジェリーを待っていた
先ほど、元セクター7のシモンズから電話があった
正直言って、レノックスはあまりシモンズが好きではない
早々に電話を切ろうとした
しかし事態は急を要するものとなったのだ
『オプティマスを・・・次に言う指定の位置に運んで投下してくれ!!場所は・・・』
かなり切羽詰まった様子だった
その傍にはサムもいるらしく、時々僅かに声が聞こえた
そして現在、準備は滞りなく進んでいる
これでは、ジェリーが来ても会えないかもしれない
早く来ないのか、とレノックスは右往左往し始めた
「レノックスさん!」
ジェリーはやって来た
送迎のため、とアイアンハイドを向かわせたのが正解だったようだ
アイアンハイドに、旨を伝えると快く了承してくれたのだ
恐らくジェリーとオプティマスの関係を知っているからだろう
「やっと来たか。さ、こっちだ!」
しかし、ジェリーはピタリと足を止めた
『・・・・・・ジェリー・・・・・もうすぐ飛行機でオプティマスが運ばれてしまうのだ。急げ』
「わ・・・かって・・・る・・・・・・。分かってる!!」
レノックスも促そうとした
けれど言えなかった
アイアンハイドに短く礼を言って、ジェリーを飛行機へと案内した
アイアンハイドから見たジェリーは、僅かに涙を流していた
アイアンハイドは見て見ないフリをした
「オプ・・・・ティマス・・・・・・」
愕然とした
横たわるオプティマス
周りには、ジェリーを見て道を開ける軍人たち
ヨロヨロと歩いて、オプティマスの顔を触る
目は開いている、けれど光が灯っていない
どうして
「馬鹿野郎!ばぁーか!!」
涙は止まらない
バン、バン、とオプティマスの肩を叩く
周りに響く、生身の手が金属を叩く音
レノックスは手を握り締めるだけ
サイバトロン達も何も言わない、言えない
一しきりオプティマスを罵倒したジェリーは、サイバトロン達に向き直った
もう開き直ったのか、レノックスは驚いた
「サムに連絡したい。携帯から電話してもアイツ・・・出ないんだ」
『それは・・・・』
「分かってる。自分に非があるって言いたいんだろうな。でも、話をしたい・・・・・知識の事だ」
『!』
頭を指でトントン、と叩いて示す
サイバトロン達は事情をしっている
レノックスも多少なりとサムの事は聞いていた
だが、サムだけだと思っていたのだ
サイバトロン達が息を呑んだのも頷ける
『分かった。俺がやってやろう』
「・・・・・・頼む」
しばらくの沈黙の後、ジェリーの携帯のディスプレイにサムの名前が
ジェリーは焦ることなく開き、通話のボタンを押す
「サム」
「”・・・・・ジェリー。ごめん、ごめんね・・・・僕のせいで・・・”」
「そう思ってるなら早く電話しろ馬鹿。お前の知識の事で伝えたい事がある」
「”えっ?何?どうしたの・・・?”」
「俺にも、お前の言う[古代の知識]とやらが見えるようになった」
「”!?どういう事!?”」
「分からない。たぶん、お前と俺が同じ存在だからじゃないかと思うんだけどな」
「”そ、そう・・・・発狂しなかった?”」
「お前ほどの知識は入ってない。たぶんな。しかも・・・・」
「俺には、オプティマスに・・・プライムに関する事だけが記憶されてる。これも何か引っかかるんだ」
サイバトロンたちが、僅かに動いた気配がした
「”!?本当?”」
「あぁ。でも言った所でどうしようもないけどな。まぁそれだけだ」
「”・・・・・・本当に、ごめんね・・・・・”」
サムの申し訳なさそうな声が、ジェリーの鼓膜を刺激する
「仕方ないことだ。怒った所で、結局はお前のせいじゃないんだ」
「”うん。そう・・・・か”」
電話はそこで途切れた
何者かが電波の妨害をしたのだ
レノックスは慌てて軍人たちに指示を出す
ジェリーも共に行こうと足を進めようとしたが、それは無駄に終わる
アイアンハイドが前を塞いだのだ
ムッとしてアイアンハイドを睨む
「退いてくれ!俺も一緒に行く!!」
『それはさせられない。お前まで死ぬと、オプティマスが悲しむからな』
反撃できないその台詞
ジェリーは唇を噛む
レノックスが申し訳なさそうにジェリーの肩を叩いた
「待っててくれ。俺達が、必ず勝ってくるから。それに・・・・」
ハッチが開き、次々と部隊が地上へ降下していく
サイバトロン達も降下していく
次はレノックスだ
オプティマスも、ズルズルと引きずられるようにハッチから落ちていく
飛ぶ間際、レノックスが笑う
「オプティマスは生き返る。だから、祈っててやってくれないか」
「!?な、どういう・・・・!!」
返事をもらう前に、レノックスは地上へと姿を消した
言葉通り、ジェリーは祈る事しかできなくなった
静かな飛行機の中
いるのは操縦士2人とジェリーだけ
物思いにふけるにはいい空間だった
(死んだ)
(あのオプティマスが)
(これはきっと悪い夢だ)
(でも、夢ならばどうして覚めない?)
(レノックスが言ったあの言葉)
(夢じゃないなら、そうと願いたい)
(夢でも、悪い夢じゃない結末が欲しい)
(なぁ神様)
(俺は誰も好きになれないのか?)
(神様なんて信じなかったからこんな事になったのか?)
(どうして、俺の好きになったヤツを離そうとするんだ?)
「・・・・・・・・・・・ん・・・?」
目を開けた
どうやら寝ていたようだ
目は大分赤い
こするが痛くて目を細める
寝ぼけながら地面に手をつく
地面に手をつけた、はずだった
ペタペタ、と金属の音がする
「?・・・・!?・・・??」
青い
独特のコーティング
目を上にむけられない
(夢の・・・また夢ってヤツか・・?俺も終わってるな・・・)
『ジェリー。こっちを向いてくれないか』
「・・・・・・・・・夢だから嫌だ・・・・」
(そう、きっとこれは夢)
(見たら目が覚める)
ジェリーはその機体から離れようと地面に足をつける
けれどそれはそのロボットが許さなかった
手で掴まれ、強制的に正面を向かされる
ジェリーは腫れた目でオプティマスを睨んだ
『・・・・・・・・・私が死んだ事は知っているのだな』
「!!当たり前だ馬鹿野郎!どれだけ心配した・・・と思って・・・!」
また涙
「い・・・いたい・・・!アンタのせいだ!目が痛い!!」
『それはすまなかった。これで許してもらえるだろうか』
大きなロボットの顔がジェリーの瞼あたりに当たる
コツンと金属の冷たさが全身に伝わるようだ
目を見開いて涙が止まる
オプティマスが笑う気配がした
『どうだ?』
「・・・・・・・・・・・!!な、ば・・・・・ゆ、許す・・・・・」
『そうか、それはよかった』
プライムたちの夢を見た
オプティマスがその子孫だと話した彼らは、ジェリーに向かってこう言った
『これからも、あの者を大切にしてやってほしい』
と
もちろんだ、と返事を返すと
一機一機に頭を撫でられ、光と共に目が覚めた
(オプティマスもあんな感じだ)
(プライムという一族とは、どういうモノなんだろうか)
(そう考えた所で、もう記憶は頼りにできないけれど)
『もう、戦いは起きてはならない。守れるものも守れなくなるからな』
「あぁ。俺・・・正直アンタには戦ってほしくないんだ」
『ジェリー・・・』
「でも、アンタが戦うって言うなら、今度から俺も連れて行って欲しい」
「アンタが死ぬ時は、俺も一緒に死んでやるから」
明朝の朝、飛行機から見た太陽は
それはとても輝いていた
(そうならないためにも)
(私は言葉で戦う術を見つけねばな)
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オプジェリ
余りにも衝撃的だったんで書いちゃった・・・・
次は余り活躍の無かったお医者さんとマットくんの話を書こうかな
ギャグちっくに←