砂漠の片隅で。8歳の夏、私は不可能と思える難問に挑戦していた。やはり無理だと放り投げようとすると、向かいのじいさんが「不可能なんてただの先入観だ」と私をたしなめた。「それは神様の受け売り?」とむくれると、「いや、モハメド・アリだ」じいさんは笑いながらボクシングの構えをした。
永遠の愛。旅行先でなんとなく教会に立ち寄った。若かった僕は、彼女に永遠の愛を誓うつもりで、洗礼を受けたいと言った。牧師は胸元から若い頃の自分の写真を出して見せ、こう言った。「最近思うんです。この年のとき、違う道を歩んでいたら……と」牧師の横顔はこの上なく寂しかった。