弁護士業務を語る時には、必ずといっていいほど、ワークライフバランスが話題となります。
それは、弁護士業界が、弁護士は雇用ではないと言う謎のドグマを承認してきたことから、弁護士は、残業代もなく、終電をこえて働くことが当たり前の環境であったからです。
かつては、それでも弁護士は圧倒的高収入であり、独立も容易であったため、おかしなことにはなりませんでした。
しかし、近年、弁護士業界の変革により、フィーが下降を続け、仕事はそのまま、賃金は、かつての半分以下という例も見られるようになってきました。
死ぬほど働かされて、同世代のサラリーマン以下の収入というのでは、さすがにおかしいと言えるでしょう。高いフィーをクライアントから取れない事務所では、このような傾向にあると思います。
近年では、こうしたことから、ワークライフバランスが認められやすいインハウスローヤーを志向する若手弁護士が増えているように思います。
一部では、弁護士がワークライフバランスをいうのは甘っちょろいという考えもあります。
なるほど、少し前の弁護士は、そうやって成長したのでしょう。激務が成長をもたらすのもまた、然り。
しかし、その先に、独立も収入もない職場であれば、かつてのように頑張れるのでしょうか。だから、せめて、ワークライフバランスがあるインハウスローヤーの方が良いもいう考えも、一部では高まってるように思います。