CD Recorderにjacopas回路を追加して、焼いたCD-Rの音には非常に驚きました。市販の高価でもないRecorderに少し回路を追加しただけで、CDの音が大きく向上するのですから。このことは、カッティングマシン(Laser Beam Recorder)にもPlayerと同じ問題を抱えていることを表しています。

 当初は、Recorderに対してもjacopas回路の効果があることを確認するためにやってみたのですが、その効果が予想よりもはるかに大きく、元のCDの音質を超えてしまったのです。Recorderというと、VideoのRecorderばかりが頭の中にあったのですが、現役のRecorderは全て稼働中なので、なかなか改造が難しいなと考えていたところ、CD Recorderなら隠居しているなあと思い当たったのです。今更の感もありましたが、効果は確認できるので手持ちのTead製RW-02USBにjacopas回路を追加しました。内蔵したかったのですが、ぎりぎりスペースが足りずに外付けとなりました。内蔵と同じ条件にするため、電源はRW-02USBから取っています。TuneはCDの再生音(TOS出力)で行いました。PC用の外付けCD-R Driveという感覚で使っていました。Analogはもちろん、TOSの出力も聴いていられるレベルではなかったのですが、jacopas回路を追加するとあら不思議、非常に頼もしい音になり、今ではメインのCDPとしても使うようになりました。中身はPC用のDriveなのですが、恐ろしく進化しました。ちなみに、Jacopas回路のOn/Off SWを設けることができたので、回路の効果も簡単に比較できるようになりました。現在は、最近入手したBDP-440にもOn/Off回路を追加しようとしています。(非常に細かい作業になるので大変そうです)
そんなRW-02USBでCD-Rを作成すると、画期的に良くなったのです。何も言わないで聴かせると、ハイレゾ音源かと思うかもしれません。元のCDよりも音質が向上するのです。この結果は、新たな問題を提起することになります。つまり、カッティングマシン(LBR)にもPlayerと同じ原因の問題があるということです。ただ、原因は同じでも、ところに影響を与えているようです。
 私のRW-02USBでCD-Rを作成すると、音質が改善することは、皆さんにも体験していただけるでしょう。聴き慣れたCDとCD-Rのブランクディスクと、返送用の切手を貼った封筒を送っていただければ、RW-02USBでCD-RにCopyしてお送りします。これで、皆さんにもJacopas回路の効果を体験していただけるようになります。
 この結果に気を良くして、外付けDVD Driveにもjacopas回路を追加しました。これはDriveだけなので画や音を見ながらのTuneはできないので、計算値の値そのままで回路を作成しました。こちらも効果は絶大で、また焼き直しのための大量のDVD-Rが必要になりました。これらは、DL音源や、レコードやカセットを自作のADCで96KHz/24Bitに変換した音源をDVD-Rに焼いたもので、500枚は軽く超えています。聴いてしまうと違いは明らかなので、焼き直さずにはいられませんね。
 最後にまとめです。
1.映像や音声のデジタルディスク(同じ原理のLDも含む)のPlayer,Recorder,Cutting Machineには、その構成から、機能実現のために必要ではあるが、性能を大きく劣化させる個所が存在する。
2.その問題を根本治療を行うことは可能ではあるかもしれないが、非常に大きな規模の回路が必要になる。その影響を最も効果的に除去できるのがjacopas回路である。

 音声に関しては、これで全てが解決するわけではありません。もう一つ問題が残っています。それは、ADCのMaster Clockの信号純度の問題です。詳細は後日述べますが、現状では、96KHzまではデジタルの真価を享受できるのでが、それより高い176.4KHzと192KHzやそれ以上のfsでは、まだ真価を感じることはできていません。それは、DVD-Audioでは勿論、DL音源でも、RecorderもPlayerにもjacopas回路を追加してもああ凄い!とはならないのです。この先はADC変換の精度を上げるしかないでしょう。単価を上げるためではなく、ハイレゾを普及するためには、当たり前のようにルビジウムのような超高精度信号源でADCする必要があると思います。PCMの入門編で学ぶことです。「ADC時に取り付いたJitterはけっして除去できない」ということをもう一度思い出してください。192KHzの恩恵も受けることができに状態で、その先はないでしょう。なぜ次世代CDが普及しなかったのか、その理由をよーく考えて反省してください。音質の差別化ができないからなのです。