仲良くしているご家族に、ご両親ともに耳が先天的に不自由な方がいます。

私たち家族は、ご両親とも、その子供たちともとても仲良くしています。

今まで聾者の友人はいなかったので

お付き合いするようになって初めて、

聴覚障害に関する様々なことを知るようになりました。

 

今まで全然知らなかったのは、

手話は、物事の程度や感情の抑揚などの表現方法にあまりバリエーションがないということです。

例えば、怒っているという感情のレベルを表す際、

健常者は、声色や声量、表情などを使って総合的に表現することができます。

例えば、子供を叱る際、ある程度の声量と”怖い声”と表情を無意識のうちに使っていますが、

聾者には、「怖い表情」でしか表すことができないそうです。

「怖い表情」だけだと、ちょっと怒っている、すごく怒っている、ものすごく怒っている、冗談で起こっている、

これらの違いはなかなか表現しにくいでしょう。

もちろん、うまく言葉が出せる人は、大きな声なども出せるのかもしれませんが、

そういう人ばかりではないのが現実。

 

感情を表情でしか表せないので、感情のレベルがなかなか相手に伝わりにくいと言います。

逆に、健常者が、にこにこしながら怒っている話をしているのを読唇で読む場合、

感情が伝わってこないので、聾唖者にはその会話の意味が伝わりにくいと言っていました。

これは、子育て時代、親子のコミュニケーションを醸成するのに幾分障害になりうると思いました。

お子さんは、会話を家庭で学ぶことは難しいので、

行政は、聾唖者の子供は優先的に保育園に入れられるようにしているところもあるようです。これは素晴らしい制度だと思いました。とても公平です。

しかし、それでも、やっぱり子供が「会話」や「社会でのコミュニケーション」を習得する際に、

幾分障害が生じてしまうのは避けられないでしょう。

 

今はテレビやインターネットやラジオがあるとしても、

テレビドラマやアニメの会話は、より分かりやすいように、実は現実の会話をかなりデフォルメしているので、

実際の会話とは違った話し方をしていますよね。

聾者の子供はそういうことが分かるのにもかなり時間がかかるということも知りました。

 

そういう聾唖者の耳が聞こえる子供のことをコーダというそうですが、

せっかくなのでコーダのこと調べていきたいと思います。

図書館に関連書籍があるようなので、今週借りられるといいなぁ。

この本を読もうと思います。