読みました。大好きな不倫もの。
大石静さんのセカンドバージン。{777DE416-C9D3-4AAC-B7BC-C0DC27742FC9}
まずなぜこの小説を手に取ったか。
好きな芸人さんが今のコンビ組む前のコンビ名だから!!
バカって呼べよもういいよ!!
そんな純粋な気持ちで読んだ小説ですが、内容は全然ピュアではなくオトナな世界。
わたしは基本的に登場人物に感情移入してしまうタイプだけど、もうわたしが住んでいる世界と彼らの世界は違うために客観的に読める話だった。

この話、ドラマもやっていたらしい。
主人公、バツイチキャリアウーマンのるいが鈴木京香、この話をかき乱して行く行が長谷川博己、行の妻万理江が深キョン…
いや、これ、すごい。
イメージ通り!!
時間あったらドラマも見たい。

さて。この話で一番印象に残ったのは、るいと行の愛に溢れて崩れゆく環境ではなく、
万理江の心境の変化。
万理江、最初読む限りただただメンヘラ。
もう浮気がわかった時、どうなるの?!どうなるの?!万理江どうすんの?!何する?!
ってワクワクして読んでしまった。
この人のすごいところは、復讐がめっちゃ冷静なこと。
そこまで、ただただ世間知らずのお嬢様という印象を与えていた万理江だけど、
突然の覚醒。
最初は浮気が発覚した段階で、メンヘラ発揮するかと思いきやそんなことはなく、知らないふりしながら淡々と仕返ししようとしていく。
まあその仕返しは数年に及ぶわけだけど、ただただ残酷な仕返しではなく、時折見える万理江の優しさが人間らしさを描いていると感じた。
だんだん復讐もるいに対してではなく2人に対してになっていき、それが良い形に転び起業する万理江。
こっからがすごい。完全に行に対する昔のような愛情がない。
なんとなく読み取れるのは、昔の万理江は行を愛していたわけではなく、
"人を愛している自分"を愛でているんだと思った。彼のことが好きな私可愛い!!みたいなやつ。私の解釈。
そんな万理江を私は愛でたい。
深キョンだし。
なんだか最後までずっと万理江を応援してしまっている私がいた。
深キョンだし。

そして、私が一番好きな登場人物は、愛子。
スナックのママをやってる、るいの息子の彼女。
るいと同い年くらいという。
で、るいの恋を全面的に応援してくれる。
ドラマだとYUI。ぴったりじゃん!!!
るいの息子と別れてからも友達として応援してくれる愛子ちゃん。私も落ち込んでる時におかず作って持ってきてくれる愛子ちゃんと友達になりたいと思った。自由にいきている愛子ちゃんグッド。

全体的なストーリーとしては、
昼顔(映画)かよ!!
って思いました。
不倫に失踪と死亡はつきものなのだろうか。
そして、
こころ(夏目漱石)かよ!!
先生からの手紙を思い出してしまった。

なんていうか、
美人の恋は儚いね。
るいにせよ、万理江にせよ。
2人とも、違う儚さがあるけど、儚い。
2人には強くいきて欲しい。

文章も読みやすくてかなりスラスラ読めました。まとまらないけどここまで!