80回目の終戦記念日 | 我こそは海賊

80回目の終戦記念日

80年前今日は全国にラジオで玉音放送が流れ、日本が敗北し終戦した日です。

それまで天皇陛下の声など聞いたことが無かった日本国民が初めてこの玉音放送で天皇陛下の声を聴き、そして日本の敗北を知って泣き崩れました。

 

日本は米軍による東京大空襲から始まる度重なる焼夷弾爆撃と広島・長崎と2度に渡る原子爆弾投下で本土そのものも大打撃を受け、これ以上の戦いには勝機無し、このままでは関係のない一般国民が更に大量に殺戮され日本国民が全滅してしまうとの陛下の憂いもあり、前日14日に降伏条件書である「ポツダム宣言」に日本は署名、翌日の玉音放送となりました。

 

それまでもサイパンや沖縄では絶望的な戦いが繰り広げられ、兵士はもとより沢山の民間人までもが殺害されました。

それについても現地民間人は皇兵とともに運命を共にすべきと意味不明の命令を下し、いたずらに民間人の命も散らせていました。

 

追い詰められ頭のイカれた大本営は最終的には「特攻」という人の命を無視した冷酷非道な作戦を計画、戦闘機による「神風特攻隊」、人間が搭乗し本来は脱出装置が付いていたものの機能を損なうとの理由で却下された人間魚雷「回転特別攻撃隊」、エアグライダー式特攻機「桜花」など人間が操縦して敵船や敵機に突撃する方向に転化していきました。

 

しかしながらいずれも成功率は著しく低く、敵に突撃する直前に撃ち落されてしまう事が多かったようです。

桜花に至っては殆ど使い物にならず、米軍からはあまりのバカげた自殺兵器のため「BAKA BOMB(バカ爆弾)」と揶揄されていました。

以前にも書きましたが、神風特攻隊の生き残りの方とお話をしたことがあり、本当に涙が出ました。

特攻前夜に酒がふるまわれてみんな意気揚々、敵に一矢報いてやると意気込んでいるものの酔いが覚めるとお互いに泣きながら抱き合って「先に行くからな。必ず後にきてくれよ」「必ずお前の後に行くから待っててくれよ」と語り合ったそうです。

その方は今でもその戦友と泣きながら抱き合ったぬくもりを忘れていないとのことでした。

 

また、戦闘機がもう無くなってしまったのですが、それでも練習機の複葉機で敵に一矢報いてやると意気込んでいた若気の至りだったとおっしゃっていました。

そのような話をしたのは久しぶりであなたのような若い人が真剣に聞いてくれて嬉しかった、ありがたかったともおっしゃってくれました。

 

徹底的に追い込まれ、そのような常軌を逸した狂気の作戦を美徳化し、若い命をゴミくずのように捨て駒にしていた大本営の意図は国民総動員で決死の覚悟で敵に大ダメージを与え、ひるんだ際に講和に持ち込む「一撃講和」に持ち込む事でしたが、しかしながらそれは実に現実離れをした話であり、大本営の目論見はもろくも崩れ6000人以上もの特攻犠牲者を出し悲惨な結末へと突き進んでいきました。

 

そして8月14日にポツダム宣言を受け入れ、よく15日に玉音放送となりましたが実はその裏でも大変な事件がありました。

一部の戦争継続派の陸軍省将校と近衛師団参謀が終戦に反対し、近衛師団を動かして玉音放送を阻止するため蜂起を企てました。

師団長に蜂起に加わるように説得したものの、筋金入りの軍人である彼は断固拒否。

そのため彼は殺害されてしまい、偽の指令所を作製したクーデター軍はそれを元に皇居を占拠しようとしました。

しかしながら結果的に玉音放送のレコード盤は発見できないまま東部軍によって鎮圧、クーデターは失敗に終わり、無事に15日に玉音放送が流れ終戦したという事実がありました。

 

玉音放送の全文は以下にリンクしておきます。

本当に天皇陛下の切なる想い、悲痛な心の痛みがよく分かります。

 

 
 
そして日本は9月2日に無条件降伏し、一時期日本は米国の占領下に置かれることとなります。
ただ、ソ連(旧ロシア)は日本との講和条約を破り、8月8日に突然北方から攻め込んてきました。
 
彼らの言い分は日本が降伏したのはポツダム宣言の8月14日なので全然問題ないとのことですが、基本的に講和を破って攻め込んでくるとはどういうことだの話で、北方四島を占領した後に勢いで北海道も占領するつもりでしたが、それに待ったをかけ阻止したのはアメリカであるという事や、戦争に至ったのは確かに石油利権があってのことですが、政府(軍)が暴走して戦争に至ったのではなく、国民感情が開戦ムードでヒートアップしそれら押される形で軍が宣戦布告したというのも事実であること、たくさんの兵士たちや特攻隊の人達や無念にも散っていった多くの戦争犠牲者の人達の礎の上に今の生活があり、私たちはそこに「胡坐」を描いているということを忘れてはなりません。
 
戦後80年。
日本の周囲には戦争賛美・侵略推進の権威国家が集まっています。
今の我が国の政治家そして財務省は形は違えど、80年前の日本政府や軍やそうした権威国家と何も変わらないです。
それに気づかない愚者たちを人の上に立たせ、財政を握らせておくのは本当に危険です。
あのような国に再びならないように一人一人が心がけたいですね。