肺いっぱいに空気を吸い込んで

両手をばたつかせてみても

体は地面に縫い付けられたまま

優雅に飛ぶことなんてできなくて

白い翼が横切るのを

首が痛くなるほど見上げてた

私だったら

どこへ飛んでいくだろう

海まで飛んで

太陽を目指して

溶けていくかもしれない

近過ぎないここを歩くのが

私には合っているんだと気づいた

ゆっくりゆっくり歩いていこう