愛でられて咲く花は


宵に紛れて


あなたにそっと寄り添う


触れた手が


震えていたから


くちづけずにはいられなくて


宵闇に似た色でよかったと


そう思う


あなたは気づいていないでしょう


誰にも気づかれないまま


また明日


花の散るまで愛でてください


何度でもその手にくちづけるから