日本で映画として大きく話題になっていた「国宝」。

映画館での視聴は叶わず、オーディブルで出ていたので聴いた。

単行本は2018年に出版され、自分が聴いたオーディブルは2019年。


もう7年も前に出ていたのかという驚きと、そんなに早くオーディブル化されていたのかという驚きがあった。

事前情報はほとんどなく聴き始めたが、自分の知らない世界を描いた作品を新鮮な気持ちで楽しむことができた。

 

本来なら一気に聴くのがよかったのだろう。1時間ずつ小刻みに聴いたせいか、

ストーリーが沁み込んでこなかった部分もあり、改めて読み返したいという気持ちで聴き終えた。

 

そして、ありきたりな言い方になるが、五代目 尾上菊之助の朗読は雰囲気をそのまま作品に持ち込んでおり、

当事者としての感情を乗せているからこその迫力があった。

 

これもまた通り一遍な感想になるが、その道を極めるための厳しい歩み、

努力が必ずしも「成功」を約束しないという現実、

しかしそれでも絶え間なく続ける努力と研鑽の美しさが描かれていて、

自分もやはりそういう努力を積み重ねる人間でありたいと思った。

 

ぜひ映画も観てみたい。

 

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