夕方、帰りのローカル線に乗った。
混雑していてギリギリ座れた席だったが、座った瞬間に失敗に気がついた。
左隣からかなり長いことお風呂に入ってなさそうな臭いがした。
チラッと見たら、重そうなリュックを背負い、汗だくで薄汚れた服の油っぽいボサボサ頭のおじさんが座っていた。
今更立つわけにもいかないと思い、右隣の親方に寄ってみた。
すると、こっちからはいつもより厳しいオヤジ臭がした。
日中歩いて汗を書いたので仕方ないとは思うし、きっと私も臭いのだろうから我慢するしかない。
そう覚悟はしたものの、なかなか辛いものがあった。
右隣からまた違う臭いが漂ってきた。
親方の右隣のおじさんがビールを飲んでいた。
アルコールブレンドのオヤジ臭だ。
泣きたくなってきた。
夏の夕方の混雑するローカル線は乗ってはいけない。
電車から降りてから、デオドラントのウエットティッシュを親方に渡した。
自分の臭いには気がついていないようだった。