1月30日13時30分からの介護認定調査のために母の病室に向かった。
私の顔を見るなり母は、数独の本がどこかに行ってしまったから探してほしいと言った。
ベットの下に落ちているのを見つけてやっとひっぱり出したところに調査員さんが到着した。
調査員さんが自己紹介をして、早速その場で簡単な動作確認が始まった。

調査員「次は歩いてもらえますか?」
母「いいわよ〜」
調査員「向こうの談話スペースまで行きましょう。」
母「モデル歩きでいきましょうか?」
調査員「普通でお願いします。」(苦笑)

はっ?
ダメだ、全く話が違う。
変なテンションになってる。
私の心配どおりだった。
何でも出来るアピールをしたがる母。

ケアマネさんも到着した。
張り切る母。
ケアマネさんと目で語る私。
苦笑せざるを得ない調査員さん。

母「1割増しでプラスして書いておいてね。」

違うでしょ!
何のための認定調査?
馬鹿なのか?
命がけで私を困らせる気なのか?

とっとと母を病室に戻して3人で話を始めた。
介護度上げたいのにあれでは難しい。
しばらくして看護師さんにも参加してもらい4人で打ち合わせが始まった。
打ち合わせが始まって気がつくと1時間以上経過していた。
調査員さんは途中で帰ったが、まだ3人で話をしていた。
(この内容は別に書きたいと思う。)

その時、向こうから母が歩いてきた。
私には、その姿がターミネーターに見えた。
あのテーマソングが頭に浮かんだ。
どこまでも私を追ってくる。
こ、怖い。
更に怖い事を母は言った。

母「で、どうなったのかしら?」
私「今すぐ決められる話じゃないし。皆さんにこれだけ時間かけてもらって検討してるし。長女の意見も必要でしょ。」
母「とにかく私の1番の希望は、自宅で今までどおりの生活をしたいってことですからね!」

あー、怖い、怖い。
もう恐怖しかないわ。

ケアマネさんが言っていた。
色んな人を見てきたけど、こんな状況になってもあそこまで自宅暮らしに執着する人は初めてだと。

死んでいく人の希望を優先すべきだろう。
そうは思ってやってきたが、これまでの母の態度で私はすっかり疲弊してしまった。
普通の母親ではない、嫌いな母にここまで付き合ってきたのにまだ荷物を下ろさせてくれないのか。
母に浴びせたい言葉は沢山あるが、それを今吐き出しても自己嫌悪しか残らないのは分かっている。
修行の道は厳しい。