母からこれまで着ていたダウンベストを更新したいとの要望があった。
母「このベスト、胸のあたりにシミがあって取れないのよ。」
私「そりゃ、立ち食いでもして食べ物こぼした以外に考えられないね。」
母「そんな訳ない。安いやつはダメだね。」
私「シミと関係ないし。」
母「だって襟元も汚れてるし。サイズは、痩せたからLでいいわ。」
私「シミは家で着る分には問題ないと思うけどね。とにかく今度買ってくればいいのね?」
翌日、襟なしのユニクロのダウンベストLサイズを調達し、実家へ向かった。
さっそくベストを羽織ってみた母。
母「あっら〜、ボタンがどうしても閉まらないわ!」
私「は?痩せたって言ってましたけど?」
厚着しているからかと確認してみたが、特に厚着でもなかった。
腹を触ってみる。
パンパンだけど、何が詰まってるんだ?肉、脂?
体重計に乗ってみた母。
母「えーっ、うっそぉ、61.2kgある!」
退院時は、59kgだった。
痩せたと喜び、体重キープ宣言していたはず。
(宣言してそれが継続したためしがないけど。)
あれから2カ月。
ま、毎日快便3回でも、お茶のみライフしてたら当然だよなあ。
ベストはとりあえず背中が温かければいいので前開けて着るということで落ち着いた。
母「体重増えたってことは食欲があって元気だって事だから、いい事だ。もう病気じゃないかもしれない!」
出たよ。
何事も自分に都合いい方に考える性癖。
しかし、私も最近このお方が病気で余命宣告された80歳って現実を信じられなくなるんだよなあ。
そうこうしているうちにお昼になった。
母「お昼を減らしてサンドイッチを半分残すわ。」
私「はい、どうぞ。」
母「あ、でもバナナ食べなくちゃ!」
私「サンドイッチ半分とバナナ1本、さてどっちがカロリー高いでしょう?」
母「.....。3時のおやつにバナナ。」
私「結局バナナは食べるんだ。」
母「明日は100歳体操だから、漬け物持って行くわ。」
"100歳体操"という名のお茶のみ会。
この調子だと死ぬまで痩せる要素無しだな。