※画像は「五度圏」の図です。出典:五度圏の使い方【わかりやすい音楽理論】より。

432Hzと440Hzでドレミファソラシのハミング実験

この動画に書いたコメント:

 

ピタゴラス音律が直感的なのは確かにありそうだな、と思いますが、やるなら

・平均律で440と432

・ピタゴラス音律で440と432

という比較をしてみてほしかったです。

 

絶対音高だけを並べてあれこれ言うのは、他にもあるさまざまな条件を雑に扱って似非科学に陥ってしまう事にもなりかねません。

 

たとえば、440より432の方が「歌いやすい」「落ち着く」…という事の中には、単純に「低めのピッチの方が楽」だから、というだけの可能性もありますが、それが取り除けていません。よく言われる「バロックピッチ=415Hz*」の比較してみればわかったかもしれないのに、とも思います。

*実はこのピッチも「世界共通で定められていた」事など一度もありません。

 

また、上述の通り「ピタゴラス音律だから」なのか「432Hzだから」なのかがわかりません。

もちろん、私も「A=440Hz」が物理学会かどこかの「数字の都合**」だけで定められた適当な数値でしかない事はわかっているし、それを絶対化する気もさらさらありません。

** 440=2^3*5*11で、数学的に扱いやすい訳でもありません。強いて言えば「0で終わっているからキリが良い数字のような気がする」だけ。実際には432=2^4*3^3 で、こちらの方がずっと「キリの良い数字」です。特に、音楽は「単純な自然数の倍数」大好きですし。