久しぶりに智くんの家で2人まったり過ごそうとコンビニで食料調達中

甘いのとしょっぱいお菓子をカゴに次から次に放り込む

飯系はきっと用意してあるだろうから要らないか

あと…どうせそのまま泊まるから昼間からビールもいいよな…少し多めに買っておこう

デザート系も買っておこう…お!新商品発見!って…買い過ぎかな?

レジに持って行った時にはカゴいっぱいになっていた

持参したエコバッグに入りきれなくてビールはそのまま抱えて店を出る

少しの間車から離れただけなのにもう車内は暑くなってて乗り込んだ途端汗が吹き出した

「あっちい…」

すぐにエンジンをかけエアコンのスイッチを入れる

【10分位で着くよ】

LINEを送って車を発進させる




今日は先日面白そうな韓国映画を見つけたので一緒に見ようと思ってる

大野シアターは大きいスクリーンに最新式のプロジェクターで映し出される綺麗な映像とドルビーサラウンド搭載スピーカーから流れる重低音の効いた迫力の音で映画館さながらだ

この映画気に入ってくれるといいな…

俺は智くんの住むマンションへハンドルを向けた





「お邪魔します…」

久しぶりなのでなんだかちょっと恥ずかしい

『何買ってきたの?凄い量だね…』

智くんは少し呆れながらも嬉しそうにビールを受け取った

「なんか色々欲しくなっちゃって…あ、これ新製品だって!これだけ冷蔵庫に入れて!」

『お前…太らせるつもり?』

智くんはデザートを冷蔵庫に入れながら首を振って鼻で笑った

「ねぇ…面白そうな韓国映画のディスク持ってきたんだ!一緒に見ようよ」

『ビールも一緒に?』

「うん!いいよね…?」

『もちろん!』

智くんはグラスを2つ棚から取り出すとソファーの前のテーブルに置いた

『映画のディスクってどこ?』

「あ!これこれ!」

俺はバッグからケースを取り出し智くんに差し出す

『あ〜!これ今話題の映画だよな!見てみたかったんだ』

「本当に?あ〜よかった!もう見たかなってちょっと心配してた…」

俺はクローゼットから部屋着を取り出し着替えを始めた

『配信されたら見ようと思ってたんだ。翔くんナイスセレクト』

「フフッ…まあね」

着替えを済ませ買ってきたお菓子の袋を3つ選んでソファーに腰掛ける

少し汗をかいた缶ビールを開けてグラスに注ぐと泡がいい具合いだった

「昼間からビール片手に映画なんて最高だな…」

『始めていいか?』

「うん!ねぇ乾杯しよう」

プレイヤーの再生ボタンを押してからグラスを合わせる

「『カンパ〜イ』」🍻

最初ソファーに並んで座って映画を見ていたが途中で智くんが横になりたいと言って俺の膝の上に頭を乗せた

程よい重さの智くんの頭

目の前にして触らないわけにいかない

最近切ったのか少し短くなった髪を優しく撫でる

あなたは何も言わず映画を眺めている

「寝ないでよ…」

『ん〜…分かんない…』

「ちゃんと見て!」

『だって…この枕心地いいんだもん…』

「寝ないで!」

『分かったよ…』

あなたは俺の手を掴むと指を絡ませた

時々俺の存在を確かめるように指を動かす仕草が愛おしい

時々起き上がってビールを飲んではまた俺の膝に頭を乗せ再び指を絡ませた




約2時間の映画はアクションもあるサスペンスで面白かった

智くんは最後まで寝ないで見てくれた

『面白かった…しかしあの敵は本当に卑怯な手使うよな!』

「あいつはクソ野郎だね!」

『え?翔もクソ野郎なんて言うんだ』

「だってクソ野郎じゃん!俺、卑怯な奴キライ」

映画のエンドロールが終わりスクリーンが暗くなった

「俺は…素直な可愛い奴が好きだから」

『ふうん…そうなんだ…』

「そうだよ…知ってるくせに…」

髪を撫でていた手を離し智くんの頬を挟んだ

「このぷっくりした唇が好き。子供みたいな膨らんだ頬も好き。この潤んでる瞳も好き。この…」

『もう分かったよ!』

智くんは俺の口を手で塞いだ

俺は口を塞いだ手を取ると智くんに顔を近づける

「好きだとキスしたくなっちゃうよね」

俺は智くんの唇に…頬に…まぶたにチュッと口づける…😘

少し顔を離したら

『なぁ…もっとしないの?』

誘いの言葉を拒否する選択など無い

俺は膝の上から智くんの頭を下ろして智くんの上に覆い被さった

『今日はさぁ…何回してくれる?』

「智くんがもうムリって言うまで…」

『ふうん…じゃあ期待しよっ♪』



窓から見える夏の青い空には雲がモクモクとわいていた

夕立ちが来るかな…

来たとしてもきっと智くんの甘い声で雨音は聞こえないだろう…

疲れたら新作デザートが口直しにあるし

今日は俺の体力が勝つか智くんの身体が勝つか勝負だな