いつもの夜のように
ニューヨークのジャパニーズレストランで
忙しく働いていたときのことだ。
マネージャーの僕の仕事は、
店全体のコントロールと
デリバリーの注文取りヘルプ。
「Good evening !
East Japanese Restaurant.」
「May I help you.」
僕は電話に出て注文をとる。
いつもなら…
「Yes,
I like to have Sushi Regular
& Miso soup.」
とお客様が注文をしてくるのだか…
かかって来た電話は違った。
「I need someone
who can speak Japanese & English. 」
(誰か日本語と英語ができる奴を送ってくれ!)
常連客の医者
病院からの電話だった。
私が病院にデリバリーされた…
病院につくと常連客、
医者のJOHNが診察室で
僕を待っていた。
すぐにJOHNが
患者に聞きたい質問を
僕に連発してきた。
僕は英語の質問を
日本語に訳して
搬送された20代の日本人男性に聞いた。
日本では聞かないと
思われる質問もあった。
「男性と…
関係を持ったこと
あるかって聞いてるけど
君あるか… 」
「ア◯ル…
セックスを
したことあるかって…
聞いてるけど
君どう…」
1時間程して
診断結果がくだされた。
おたふく風邪だった。
医者のJOHNからは
「君みたいな人間を
ニューヨークの病院は
必要としている」
「働いてみないか」
と誘われたが断った。
ここだけの話。
観光ビザが切れて不法滞在で
働いている僕。
バレるのが怖かった…
僕は病院を後にした。
その後ろ姿はカッコよかった…
と思う。
ストリートに出ると
エンパイヤ・ステートビルが
夜の闇の中でそびえ立っていた。
ニューヨーカーの僕がいた。

