
ビリー・ジョエルの曲
Say goodbye to Hollywoodがイースト・ビレッジ
タワーレコードに響き渡る
ぼくの大好きな曲
辛いこと 悲しいことがあった時
深く自分を見つめなおし
心を奮い起こしてくれる
もう一度 もう一度やり直すんだ
そんな気にこの曲はさせてくれる
来週の木曜日からイースト44丁目店に異動
オープン以来がんばってきた55丁目店ともお別れ
ピアニストの彼女との出会いも
ミッドタウンの55丁目店に働いてなければなかった
しばらく彼女とも会えなくなるのか
夜のとばりが降りた
二人の行きつけの店
ウェストビレッジ The Joe'sで食事をする
彼女はいつもよく食べる 元気によく食べる
ぼくは彼女の前ではなぜか少食だ
いつも食べ残してしまうんだ
少し緊張してるせいなんだろうか
8キロぐらい
ニューヨークに来てから太ったの
そう言って
彼女は愛くるしい顔を少しだけ歪める
僕と出会った頃は確かに痩せていた
でも今の方が魅力的だと僕は思う
デインジャラス とか
ストレインジって
わたしの周りの人から
そう言われるのが好きなの
そう言って
彼女が僕を見つめる
見つめるんだ
僕たちはどんな関係なんだろう
恋人だったが 恋人ではなくなった
友だち 友だちなんだろうか
彼女はどうして
まだ僕と会ってくれるのだろう
聞きたいと思ったが
聞くと今の関係が壊れるのではないか
そう思って言葉をからだの中に閉じ込めた
2本目のベックスビールを
僕はウエイターに頼んだ