
むかしむかしの話。
西美濃の山の中で、
炭焼きを生業にした50歳の男がいた。
女房に先立たれ、13歳になる男の子と
何処から来たのか、男の子と同い年ぐらいの女の子と
3人で山の炭焼き小屋に住んでいた。
ひどく不景気な時代だったから、
炭を焼き里に売りに行ってもなかなか売れなかった。
しまいに大切に少しづつ食べていた、
お米も底をつこうとしていた。
男は育ちざかりの子どもたちが飢えてきっている目を
目を見るのが辛かった。
疲れているせいか、お腹がひどく減っているせいか、
小屋の奥でうとうとして男は昼寝をしてしまった。
目がさめると、
小屋の入り口に夕陽をあびて、
何かをしている子どもたちがいた。
男がそばにいくと二人が斧を研いでいた。
そして、こう言った。
お父さん
これでわしらを殺してくれ
子どもたちは
入り口にあった丸太を枕にして
仰向けになった。
男はふたりの首を斧で打ち落とした。