$言葉をつむぐ☆りゅういち☆







ある朝目が覚めると

小さな島の暗い塔の中に

私は閉じ込められてた



叫んでみても壁を叩いてみても

返事はなかった 

誰もいなかった 

塔の中にいるのは私だけ



夜になって朝になって 

また夜になって

朝になって夜になって 

そしてまた朝になって



遠くにあった絶望が

私のそばまで近づいてきていた



その時 

私の肩に何かがゆっくりと降りてきた

上を見あげると小さな丸い星空が見えた



降りてきたものを

汚れてしまった右手で拾いあげる

白い大きな羽根だった



朝になって夜になって 

また朝になって

夜になって朝になって 

そしてまた夜になって



白い大きな羽根は

またひとつ 

またひとつと天から

ヒラヒラと舞い降りてきた



白い希望

数えてみると99枚にもなった



私は木綿のシャツの糸を

ほどき始めることにした

ここから絶望から逃れ出すための希望を抱きながら




99本の糸をほどいた

私は白い希望をつむぎ始めた

ゆっくりと時間をかけて



夜になって朝になって 

また夜になって

朝になって夜になって 

そしてまた朝になって



白い小さな希望は

大きな二つの翼となった



私は二つの翼を

痩せ細ってしまった裸の上半身にしばりつけ

深呼吸をして目を閉じた



翼に命が吹きこまれる

大きくゆっくりと翼を動かすと

身体は塔の先へと向かって上昇した



そして 

どこまでもどこまでも高く飛んでいった