親友 | Poetphotographer りゅういち
糸島の海に
夕陽が落ちてゆく
言葉なく 僕は見つめていた
波の音が
心をきれいにしてくれる
車で家に戻り 携帯を見ると
親友から着信があった
電話をかけ直すと留守番電話に切り替わる
海に沈む夕陽を見て感動してたんだ
電話に出れなくて ごめんね
とだけ僕はメッセージを残した
しばらくして 携帯が鳴った
彼だった 携帯の向こうで
僕が読み終えてプレゼントした文庫本
永遠の0
感想を饒舌に語り始めた
ありがとう 一気に読んでしまった
涙があふれてきて止まらなかった
久しぶりにいい本に出逢った
たったひとりだけの僕の親友
楽しい時も 苦しい時も
お互いの感情をぶつけあうことのできる
たったひとりだけの親友からの電話だった

