りゅういちです

 ボルヘスの「伝奇集」に
 確かこんな話があったと思う

 そのイメージは私の心を
 とらえて話さない




$言葉をつむぐ☆りゅういち☆



 宿なし男


 毎日陽が昇ると街の陽だまりの
 敷石のところへやってくる

 
 宿なし男は毎日
 陽があたる敷石に腰をかけて
 日向ぼっこをしている



 来る日も

 来る日も

 くりかえし

 宿なし男は日向ぼっこをつづける



 そして


 ある日宿なし男は死んだ



 すると

 その死んだ瞬間から

 
 宿なし男が腰かけていた敷石が


 ゆっくりと消滅しはじめる
 


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