
冬のニューヨーク
雪の降る音が聴こえてきそうな夕方
おでんイーストジャパニーズレストラン
開店して間もないため
50席程の店内にはお客さまはまだ誰もいない
黒いリムジンが店の外に止まる
子どもの頃からの憧れの元野球選手が
店に入ってきた
4人組でたくさんの料理を注文した
「ラーメンもあるの?」
元野球選手は店長の僕に聞いてきた
「豚骨ラーメンですが、大丈夫ですか?」
「だいじょうぶだよ」
と彼は僕を見てそう言った
お店を去る時に彼は
「美味しかったよ。ありがとう。」
僕に声をかけてくれた
彼が食事をしていたテーブルを
片付けに行った
ラーメンの丼ぶりに目が止まる
スープ一滴も残っていない
僕は感激した
彼がラーメン店の息子だったことを
思い出した
完食すること
それは美味しかったことの最大の賛辞だから
世界のホームラン王
ありがとうございます
