
強い衝撃と
ドーンという音でボクは目をさました。
疲れからいつの間にか寝ていたようだ。
仕事を終えて
19時10分発の電車に乗って
自宅へ帰る電車の中に僕はいる。
電車は各駅停車のはずだったが
先ほどから駅に近づいても電車のスピードが
落ちることなく加速しているように感じる。
またひとつ駅を通過した。
まわりをよく見ると
電車に乗っているのは僕だけのようだ。
いつの間に他の乗客は降りたのだろう。
僕は立ちあがって
隣の車両へと移ってみた。
誰もいなかった。
その隣の車両も、またその次も。
電車はスピードを更にあげた。
レールを走る音が
いつの間にか聞こえなくなっていた。
外を見ると見慣れた夜の街並みはそこにはなかった。
たくさんの星が見える。
僕はどこまで行くのだろう。
強い衝撃と
ドーンという音でまたボクは目をさました。
電車が脱線して
グチャグチャに大破しているのがわかった。
電車から投げ出されたもうひとりの僕がいた。
もう息をしていなかった。
