$言葉をつむぐ☆りゅういち



ニューヨーク 冬 
ボクは彼女とボンベイジンのロックを愛した




ボクは夜11時仕事を終えると
彼女を電話で呼び出した。


彼女はいつもジーンズに革ジャン
革ジャンの下には白いシャツ。


どんなに冷え込む寒い日でも
彼女は革ジャンのジッパーを外したまま。


ボクが寒くないのかと聞くと
「わたし、これが好きなの」
と彼女は言った。

ボクたちはいきつけのバーに行った。
イーストリバーよりのファーストアベニューにある
古いアイリッシュバーだった。


煙草の煙と仕事の後のけだるさ
時は明日を告げる。

ボクも彼女も言葉を発することもなく
お互いの思いのなかへと落ちていく。


ときおり君が長いストレートの髪をかきあげて
ボクを見つめる。
深い深いまなざしで。


ボクは彼女とボンベイジンのロックを愛した。

また一気に右手に持ったロックを
カラダに流しこむ。




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