$言葉をつむぐ☆りゅういち



ただそれだけの朝の話


朝のことだった
ボクは駅へと向かっていた

路上に転がっている
小さなあなたにボクは気がついた

小さなあなたは道の真ん中で
じっとしたまま動かなかった

ボクが乗る電車が近づいていた

そのままにしておこうか
一瞬の迷いが生じた

でも

このままだと
小さなあなたはクルマや自転車や
人の足に踏みつけられてしまう

次の瞬間
ボクは振り返り
小さなあなたの元へと
駆け寄った


ボクは少し傷ついた殻をもった
小さなあなたを右手でひろいあげて
草むらへと返してあげた


ただそれだけの朝の話





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