双極性障害ⅱ型は主に鬱症状が数ヶ月続き、4日ほど軽躁状態が現れる。

鬱症状の時はとにかく何をするのも億劫、爪を切るのにもエネルギーがいる。自分にも世界にも関心がわかない。

 

軽躁状態の時は次から次へとアイデアが閃き、これをこうしたら、あれをああしたらといった思いがどんどん浮かんでくる。気分も良く頭痛もない。

 

クリニックに行き薬が効いて症状が改善するまでの2年間は友達とも会えなかった。改善してから飲みの席で自分が経験した苦しみを話したが誰にも伝わらず、毎回障害の話をするので嫌がられた。「どうにもできないことを話されても困る。」と言われた。今は意識して障害の話をしないようにしている。

家族にも苦しみや、頭の中で爆発が起きたような感覚を話したが全く伝わらない。

鬱の本当の苦しみは言語化しにくく体験しないとわからないものだとわかった。

 

テレビでF1の中継を見ることで安らぐことができた。エキゾーストノートをきくと癒された。録画して見直したりしていた。今でも車やバイクのエンジン音が好きだ。

 

前にも書いたが今まで知り合った人関わりがあった人友達の笑顔を思い浮かべることで心が温かくなった。笑顔は人に安らぎを与える。

 

学生時代、もう18年も前だが、鬱の中レポートを書かなければならずウォッカを飲みながらチョコレートを食べレポートを仕上げた。書き終わると歯磨きもせずそのまま寝るので前歯が虫歯になり、今は前歯が結構な面積、黒い。人にむかって歯をむき出して笑うことができない。その時は自分が鬱だと思っていなかった。皆、こんなものなのだろうくらいにしか考えなかった。大きな間違いだった。

 

朝起きることが辛くて、授業に行かない理由をいくつも思い浮かべては学校に行かなかった。大学は3年留年し鬱の症状を抱えたままなんとか卒業した。あの時の自分にメッセージを伝えれるとしたら「お前には精神障害があるからとにかく心療内科に行け」と伝えたい。

 

双極性障害は心の病ではない、脳の病気だ。恒常的に続くので障害である。脳の中の特定の生化学物質の不足、欠如が原因だと思う。

 

ある医者に「脳の個性だと思いなさい。」と言われたが、なんと厄介な個性であることか。