日本の留学人口と留学率
留学が身近になってきたということでお伝えしましたが、そもそもどれだけの人が留学に行っているのか統計を御覧ください。

 

OECDの調べによると2014年海外留学を経験した人数は53,197人です。
またJASSOの調べによると2015年海外留学を経験した学生は84,456人です。

 

大きな数字の開きがでるのは、調査機関の違いや調査期間などの違いによるものです。

現段階で信用ができそうなデータはJASSOの84,456人といえるでしょう。

 

この数字を見ると非常に多いと感じるかもしれませんが、大学生、大学院生、専門学生の人口は364万人いるため、パーセンテージで言えば約2.3%です。

 

2.3%は決して多いという数字ではなく、積極的に留学をしているというわけではなさそうですね。

留学に行かない理由はなぜ?
ではなぜ、留学に対して積極的になれないのかということも見ていきましょう。
留学の阻害原因として3大要因としては下記のものが挙げられています。


・帰国後留年する可能性が大きい
・経済的問題で断念する場合が多い
・帰国後の単位認定が困難
※国立大学協会国際交流委員会留学制度の改善に関するワーキング・グループが、各国立大学に対して留学制度の改善に関するアンケートを実施

上記の3つが海外留学を阻害する原因となっているようです。
皆様はどのように感じられましたか?当てはまるという方もいれば、そうではないという方もいるかもしれませんね。

海外留学の面接でのアピール方法
やはり1年間などの長期間の留学だと休学をしなければならないという方がほとんどですよね。
休学をしてしまうと、就職に不利になるのではと考えてしまいがちです。


また留学中に目に見える結果を得られなければ、アピールも難しいと感じるでしょう。


留学の結果=英語力(特にTOEICやスピーキング力)と捉えると、1年やそこらで向上するのが難しいと考えてしまい、留学を断念するということもあるのではないでしょうか。

企業側の留学の捉え方
留学は企業側でもプラスに取る会社も増えてきています。
しかし、エントリーシートや面接でのアピールの仕方によっては、留学中に何をしてきたのかと思われてしまうことにもつながります。


単にTOEICのスコアが200点あがりました、とかこれだけ英語が話せるようになりました、というアピールは社会人からすると魅力に感じません。
なぜTOEIC200点のスコアアップが魅力に感じないのでしょうか?


それはあなたが会社の社長になって人を評価する立場の人間になればわかりやすいかもしれません。
会社の中で置き換えると、仕事を任せてみたら、結果数字が良かったとか、たまたま?思っていた結果が得られたというレベルの人材では、次も結果を出してくれるかどうかは不安ですよね。


企業が求めている人材としては、結果を毎回クリアしていけるような人材を必要としています。
それはどんな人材かといえば、自分で目標を設定し、それに対して、PDCAサイクルをまわし、目標設定、行動修正を繰り返して、目標を達成できるかどうかという能力を求めています。


たまたま結果を出す人材よりも、目標に対してどのようにアプローチして、どのような結果を手に入れて、そこから何を学んだのか発言できる人材が良いのです。


つまり目標も設定しないまま、たまたまTOEICのスコアが上がりました、という留学ではアピールにつながらないのです。
そこで大切になるのが留学前の目標設定と、行動目標をしっかり立てることです。

留学の目的をはっきりさせる
まずは留学の目的を認識すること。
目的とはそれを実行することによって、どのようなものを手に入れたいのかということを具体化することです。


例えば、「外資系企業に就職するために、海外での就労経験をしたいから留学をする」というのは目的になります。
間違っても留学をするということが目的にならないようにしましょう。


またその目的を達成するための手段として、留学が最も最適な手段でなければなりません。
なぜ留学をしたんですか?という質問に対して、留学以外にも目的を達成するための手段があるのであれば、そちらの手段を選択すべきです。


そうではなく、留学という手段を選んだ理由も考えておかなければ、面接官を納得させるような回答にはなりません。

目標を明確にして行動予定を立てる
続いて目標を決めます。
目的を達成するためにどんな目標を設定することが正しいのか。
学生時代は目標はテストで100点と勝手に与えられていることが多いです。


しかし、社会人になると目標も自分で決める必要が出てきます。
もちろん営業成績とか、目に見える目標もありますが、そうではない目標や、営業成績を達成するために目標を設定することもあります。


その目標設定が正しいのかどうなのか、ということもアピールする部分になるため、じっくり考えましょう。
目標を立てたら、あとはその目標を達成するために日々行わなくてはならないことを書き出しましょう。


今現在思いつくもので構いません。
思いつく限り、できるだけ挙げてみましょう。
その中から優先順位の高いもの、優先順位の低いものとを分けておくと、より就活のアピールとして使えます。


ここまでは留学前に行っておかなければならないことです。
もちろん最初は間違っていても、あとから修正することになるので、問題はありません。


しかし、ここで大切なことは、目的と目標に合理性があるかどうか、きちんと説明ができるかどうかということです。
留学の目的を達成するために、その目標ではだめだよね、というのはアピール不足です。

 

しかし、綿密に考えて合理性も考え、目標を決めることで、他の留学生と違う一歩リードしたアピールをすることができます。

この考え方を忘れないようにしましょう。