https://www.seikyoonline.com/article/0B2100421911CB12B03BB4C3CEA169EE
日中戦争→日米戦争(世界大戦)


朝鮮戦争→アジアの核兵器危機
今、差異や制度・政治的な問題を越えて、日中韓の連携が大事になっている。
しかし、政治レベルでは連携連絡しにくい状態が続いています。
民間団体・識者による、思想・国家・背景・文化などを越えた連携プレーが、どうしても必要です!!!
→〈戸田記念国際平和研究所の取り組み〉⑤=完 北東アジアの平和と安全保障
クレメンツ所長
「北東アジアの平和と安全保障」研究プログラムは、所長のケビン・クレメンツ博士(ニュージーランド・オタゴ大学国立平和紛争研究所〈NCPACS〉所長、国際平和研究学会〈IPRA〉事務局長などを歴任し、現在は同大学名誉教授)が担当しています。 戸田記念国際平和研究所は、より公正で平和な世界を構築するために、科学的根拠の裏付けを基に、政策に活用され得る問題解決型の平和研究を目指しています。20世紀に発足した世界の多くの平和研究所も、平和、公正、人権、持続可能性等の倫理性や規範的価値の追求を設立の動機としています。倫理性や規範的価値を研究活動に盛り込むことが、価値中立を標榜する他の社会科学研究と平和研究の際立つ違いといわれています。 しかし、21世紀に入り、世界では、グローバリゼーションが生み出した経済格差、民主的に選出された独裁的指導者、新たなポピュリズムの台頭、復古的な国家主義の現出など、従来の倫理性や規範的価値では直ちに評価・判断できない状況が起きており、それらの再定義が求められるようになってきました。 そのため、これまでの倫理・規範価値に依拠してきた「平和研究」も、研究の志向するもの、研究の手法、対象とする分野など、その在り方が今、問われています。 当研究所では昨年12月に東京で、世界各国から主要な平和研究所の代表を招いて、「21世紀の平和研究課題」をテーマに国際会議を開催。新たな倫理性や規範的価値の定義を見据えながら、詳細な現状分析に取り組みました。 そこでは、平和研究は単に「戦争のない」ことを目指すだけでなく、それ以上のものを目指すべきであること、例えば「平和指数」(国・地域の平和度を相対的に数値化したもの)のような、より積極的な価値尺度が重要であり、「人間の安全保障」の概念が有益であることが強調されました。ともあれ、平和研究の目的は人間の幸福と安寧、社会正義の実現にあり、「ヒューマン・ニーズ」(人間が基本的に必要とするもの)をいかにして満たしていくかにあることを忘れてはなりません。 「北東アジアの平和と安全保障」研究プログラムは、冒頭に述べたような当研究所の目的のもとに、北東アジアを中心にしつつ、他地域に至るまでの、直接的な暴力・紛争や構造的な暴力に対して、対処、転換、予防するための理論と施策を探求し、それを広げることを目標としています。
戸田平和研究所が海外の研究機関と共催した北東アジアを巡る国際会議(2018年2月、東京で)
地政学的不安定さを克服する道を探求
一昨年より、クレメンツ所長らは北東アジアの安定的な平和を妨げる要因を明らかにするため、日中韓3カ国の外交政策に影響力のある人物をはじめ欧米の研究者、市民社会の代表など北東アジアの安全保障の専門家による会議を東京で開催。平和的で協力的な3国間関係を妨げる可能性のある、痛みを伴った歴史的記憶と国家のアイデンティティーの問題や、近年直面している地政学的不安定さを生み出している力学を明らかにし、その克服の道を探るとともに、朝鮮半島の危機への対処や転換の道筋などを巡り議論してきました。これらの会議のリポート、政策提言は研究所ウェブサイト(英文、URL=https://toda.org/)でご覧いただけます。 本年は、「パンデミックと経済戦争――世界秩序ならびに北東アジアの平和と安全保障への影響」(仮)をテーマにした研究会議を、今後の国内外の状況を考慮しつつ秋ごろに開催したいと考えています。国家が政治的利益の増大に用いる金融・財政手段の行使や関税・貿易面の争いを経済戦争と捉えた場合に、それが政治面・軍事面でどのような帰結になるのかについて、新型コロナウイルス感染症の「パンデミック」が世界の秩序、安全保障に及ぼす影響と共に討議していく予定です。 私たちが不滅の指針とするのは、研究所創立者・池田先生の「平和こそ、人類の進むべき、根本の第一歩であらねばならない」との言葉です。アジアや世界の平和を熱願された戸田先生、その実現に向けて行動してこられた池田先生の信念を原点としながら、世界の知性とネットワークを一段と広げ、平和構築の使命にまい進してまいります。(戸田記念国際平和研究所常務理事 本多正紀)