みりん書庫【東方】
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幽美?

「里の花屋で」


あの日の昼下がり、人間の里に珍しくある妖怪が現れた。
真紅の髪を靡かせながら里の大通りを歩く妖怪の名は紅美鈴。
普段は紅魔館の門番をしているので紅魔館以外と所へ行く事は滅多にない。
しかし今日はメイド長の十六夜咲夜に頼まれてある物を買いにきた。
所謂「お使い」である。


「えーと、お花屋さんは・・・、ぁ、あった。」


紅美鈴が頼まれた物とは、新しい花の種だった。
以前魔理沙が侵入した際、彼女の弾幕によって花畑の一部が焼け野原状態になってしまったのだ。
焼けた花畑の手入れは終わったので、後は種を撒くだけとなった。
花屋に入ると店員が威勢のいい声で迎え入れてくれた。
店はそこまで大きくはないが花、種等の種類は多くあった。
種が置いてある棚を覗き、レミリア達が好みそうな種を探した。
一体何を買おうか、と悩んでいると後ろから声をかけられた。


「どんな花がお望みなのかしら?」
「あ、えっと、綺麗な赤色の・・・。」


声に反応し振り返りながら答えると、そこには店内だというのに日傘を刺している一匹の妖怪がいた。
その妖怪は微笑ながら美鈴のことを見つめていた。
彼女の名前は風見幽香。
一見優しそうな女性の印象を付けるが、一昔前までは幻想郷最強、と恐れられていた。
最強の肩書きは別の妖怪に取られてしまったが、今尚「最凶」と言われている程の実力者だ。
美鈴は彼女とまともに会うのは初めてだったが、お互い宴会等で何度か見かけている程度だった。


「こんにちわ、門番さん。」
「あ、こ、こんにちわっ。」


思わぬ人物との遭遇に美鈴は驚いてしまった。
しかし彼女はそんな様子を気にする事も無く、一つの花の種に手に取った。


「赤い花ならやっぱり赤薔薇なんてどうかしら?貴方のご主人様が好きそうじゃない?」
「は、はい。お嬢様は花の種類の中では1番赤い薔薇が好きだそうです。」
「理由は高貴な印象と色かしら?」
「そ、そうです。よく分かりましたね。」
「ふふ、そんなの見れてば分かるわよ。」


幽香は手に取った薔薇の種を美鈴に渡すと、別の花の種の袋を取った。
薔薇の種とは違い、小さな種が沢山入った小袋だった。
他にも違い種類の種をいくつか取っていった。
美鈴がそれ見ていると、彼女は再び声をかけてきた。


「貴方の館には大きな花畑があったわね?」
「はい、と言ってもこの前その一部が焼けてしまって・・・。」
「あら、それは可哀想に。火事か何か?」
「えーっと・・・、ちょっと白黒の人に・・・。」


それ聞いた幽香は一瞬目を細めた。
美鈴はその時、幽香から恐ろしい「気」を感じ取った。
思わず後ろへ後ずさりしたが、幽香はすぐに先ほどの笑顔に戻った。
幽香は手に持った種を店員の元へ持って行き、代金を払い美鈴の元へ戻ってきた。


「ねぇ、今度お宅へ伺ってもいいかしら?」
「・・・へ?別に、いいですけど・・・。」


急な態度の変わりように美鈴は呆気に取られてしまった。
幽香は訪問を許可を得ると、嬉しいそうに笑った。


「ありがとう、それじゃ近いうちに伺うわ。それじゃぁね。」


彼女はそれだけ言い残すと店から出て行った。
残された美鈴は渡された薔薇の種を持ったまま呆然としていた。


「風見幽香さん、かぁ・・・。」





後日、美鈴は紅魔館の花畑に居た。
幽香に薦められた薔薇のほかに様々な花の種を買い込んだ。
他にも紅茶用のアールグレイやダージリンの茶葉も育てていた。
その買った種を魔理沙に破壊され、手入れした花壇に植えていた。
すると魔法の森の方角から激しい音がした。
美鈴は驚いて森の方を見ると、光の柱が立っていた。
呆然としていると後ろから誰かに声をかけられた。


「こんにちわ、庭師さん。」


音に続いて驚いて振り返ると、そこには幽香がいた。
先日会った時と同じような笑顔をしていたが、今日は少し違っていた。
幽香は普段、魔理沙が被っている帽子を被っていたのだ。


「こ、こんにちわ・・・。あの、その帽子は・・・?」
「これ?魔理沙の家に寄って来たのよ。その時にちょっと、ね。」
「もしかしてさっきのって・・・?」


美鈴の質問に幽香は笑顔で答えた。
そして幽香は周りに植えてある様々な花達を見回した。


「綺麗な子達ね。これ全部貴方が?」
「は、はい。基本的に庭の手入れは私が。他の妖精メイドさん達も時々手伝ってくれますけど。」
「ふぅん・・・。」


1番近くにあった小さな黄色の花の幽香はまじまじと見る。
茎に触り、匂いを嗅ぎ、そして最後に花びらを軽く撫でた。
その花を調べ終わると幽香は美鈴にニコリと笑いかけた。


「とても元気に育っているわね。素晴らしいわ。」
「そ・・・そうですか?」


美鈴はべた褒めされ、照れくさそうな表情をした。
幽香は微笑むと被っていた魔理沙の帽子を美鈴に被せた。
そして美鈴が種を植えた花壇の元へ行くと、そこに手をかざした。
すると先ほど植えた筈の種があっという間に発芽し、そして開花した。
それ見ていた美鈴は自分の目を疑いながら咲いた花達を見た後、幽香を見つめた。


「す、すごいですっ!何したんですか!?」
「そんなに驚く事ないわよ、これが私の能力なんだから。」
「それでもすごいですっ。」


美鈴は幽香を尊敬の眼差しで見つめた。
さすがにこれは照れるのか、幽香は顔を逸らし花壇を見つめた。


「それにしても、どうしてここまでしてくれるんですか?」
「・・・何がかしら?」
「だって花屋で会った時は種を選んでくれたし、焼かれた花達の仇も討ってくれたし、その上花達を咲かせてくれて・・・。」
「そうね、強いて言うなら・・・。」


幽香は美鈴の頬に手を当て、顔を近づけた。
急な事に美鈴は顔を赤く染めた。


「貴方から花と太陽の匂いがしたから・・・。かしらね。」










【あとがき】

初投稿です。どうも、我的名字紅みりん。

文章が変なとこが多々ありますが、気にしないでください・・・。

綺麗な文章を書けない病にかかってしまいまして。

今後もこんな変なのを載っけてく予定です。

よかったらゆっくり見てってね!