私が勧めているわけではありません。

 

今月の読書会課題図書  読書会も出なくなっちゃいました

 くらしのアナキズム

 

 

戦前のアナーキストたちは国家転覆を図ると言われて政府(だけじゃないけど)に毛嫌いされ、大杉栄と妻・伊藤野枝は(幼い甥も)警察で殴り殺されて井戸に投げ込まれるという事件もありました。

 

   大杉栄については、パンクの曲をもじった題名の本も出ています。結構面白いです。

   アナーキー・イン・ザ・JP 中森明夫

 

アナキズムの意味

この本は、革命も国家転覆も否定していて、アナキズム自体を国家の中で実現させることを説いています。

困難なときに国は当てにならない、国家は権力を使って庶民を救ってくれるわけではない、だから、自分たちで(国や制度に頼らないで)よりよく生きることを考えようということのようです。

よりよく生きる力はごく当たり前の生活をしている人の中にあると。

 

その辺りは、私がずっと考えていたことと似ています。 私の場合

少年期の憂鬱

大人になる前からその社会にいることに漠然とした憂鬱を感じていました。

今考えると、その頃、「大事なのはお金」という価値観が世の中を支配し始めたのでしょうか。

60年代です。

金こそがすべて(by John & Paul 

年を経るにつれお金を中心に世の中が語られるようになりました。

ただ、今は、お金を持っている人はたくさん持っているが困る人も増えてしまいました。

3.11東日本大震災

被災した方たちの行動がニュースで伝わり、また一方で計画停電にも不満を言わない人たちの姿もありました。私は、日本人、大丈夫じゃん、と思ったのでした。ちょっと救われた気持ちでした。

あの時、「成長戦略」をやめて、日本流のもったいない精神にも沿った、大量消費しない社会の方に舵を切れなかったのだろうかと残念に思います。

 

本に戻って

私もよりよく生活する力はごく当たり前の暮らしをしている人たちの中にあると思います。

ただ、頑張ってそういう生き方を求めていくにしても、このへぼな政治をする国にあっては、諸々国の影響を受けざるを得ない、だから、なかなか難しいことだと思います。

一つの例では、国の抱える1200兆円もの借金はやがて国民につけを負わせるのだから。どんな生き方をしていてもそこから逃れる術はないでしょう。

だからといって、この本が追い求めようとしていることを否定するわけではありません。