先日、久しぶりに映画用の5.1chのミックスをやりました。
5.1って???という方の為に軽く説明しますと、
映画館のサラウンド音響用のミックスのことで
普通、家やコンサート等で音楽を聴く場合は
前方の左と右の2発のスピーカーですよね?
映画の場合、これに前方中央に1つと
後方の左と右の計5発のスピーカーを
使う事になります。
じゃぁ、.1ってなんだ?って話ですが、
これはサブウーハーと言って
超低域を補助するのに使います。
当然、普通のレコーディングスタジオの
モニターシステムでは仕事出来ないので
専用のスタジオを使うか、
モニターシステムをレンタルするかになります。
今回は後者の方法で
昔からお世話になってるタワーサイドスタジオで
作業しました。

ほんとに東京タワーの隣にあるんです。
なんで今回タワーサイドスタジオでやるかというと
曲が歌とピアノとストリングスのシンプルな編成で
打ち込みじゃなくて生のピアノとストリングスを
録音する為だったのです。
まずは録音。

ストリングスの編成は小さめのダブカル(カルテット×2で8人)
各オンマイクはNEUMANN U87(67だったかな?忘れたw)、
アンビエンスマイクにB&K4011×2、
今回はもう一つのアンビエンス用として
ミュージシャンの後ろのイスの高さくらいに
NEUMANN M49×2を立てました。
今回はこのM49が大成功します。
弦を録ってからはピアノ(普通順番が逆だと思うw)

ピアノの録音には33609を使用。
僕の好きな鉄ノブ!
ピアノのコンプにはこれが一番好きですね。
鉄ノブで状態の良い物があれば
いつかは自分で所有したいですね。
譲っても良いという方、連絡くださいw
マイクに関しては
タワーサイドのピアノはYAMAHA製で
スタンウェイに比べると若干固めの音色で
レンジも狭いことから
今回はいつも良く使うAKG414ではなく
NEUMANN U87を使用。
同じマイクということもあって
弦との馴染みが良かったです。

久しぶりにSSL(業務用コンソール)でEQしましたが、
やはりアナログは良い!!柔らかい!暖かい!
たまにはSSLでミックスしたいな。
一期一会ミックスでも良いという方、
お仕事お待ちしておりますw
さくっと録音したらまずはCD用の普通の2ch用のミックス。
そして別日にいよいよ5.1ミックスです。

コンソール前方に3発のスピーカーがあるのが見えますか?

そして後方に2発。
サブウーハーはコンソールの裏の
見えないところに設置されています。

今回のモニターはGENELEC 8040Aをセレクト。
GENELECは昔の1030なら多少慣れていて、
派手な出音に良く騙されていたのですがw
この80シリーズになってからは多少ナチュラルな,
落ち着いた音色になった印象を持っていたので
今回仕事で初めて使ってみる事にしました。
5.1の場合、楽器の実音が後ろから聴こえると
僕には違和感があるので
どれだけ自然に後方に回すのかが悩むところです。
基本の音はサラウンド用リバーブを使い
囲まれている感を出します。
中盤から出て来るストリングスがより回り込むという
演出にしたいと思い、
このサラウンド感を
M49で録ったアンビエンスを使い、
若干後方に配置することで
暖かくストリングスに包まれる感じを出すことが
出来ました。
サブウーハーにも弦とピアノの音を少し送って
上下のレンジを拡大しました。
センタースピーカーは
通常、映画の挿入歌なのでセリフ用に空けておいたり
すると思うのですが、
ミックスの途中で映画の音響監督さんから
センターも使って良いよ、との情報を得たので
今回は歌を入れてみました。
事前にわかってたらストリングスのアンビエンスを
L,C,Rで録っておいても良かったなと思いました。
5.1のミックスは空間の表現の自由度が増すので
面白かったし、とても気持ちよかった!
5.1の後で通常のステレオミックスを聴くと
ちょっと寂しく感じますねw
今回の5.1mixに関して
久石譲さんと良く仕事している後輩エンジニアの
秋田君に色々アドバイスを頂きました。
秋田君ありがとう!
今度、反省会&勉強会するぞ!w
そしてこんな楽しい仕事を振ってくれた
プロデューサーの大川茂伸さんに
この場でお礼を。
シゲ君ありがとう!
大川さんはなんと、うちの塩屋と専門学校時代の
同級生だそうです。その流れでこの仕事が生まれました。
学生時代、いつもお昼のお弁当を一緒に食べるグループ
だったのが、
久しぶりにスタジオで会って
お互い敬語でやりとりしてる感じが笑えました。
STUDIO QUESTにも遊びに来てね。